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高効率低GWP冷媒を使用した中小型空調機器技術の開発

事業・プロジェクト概要

事業期間:平成28年度~平成29年度

冷凍空調機器で使用される冷媒は、オゾン層を破壊する特定フロン※1(CFC※2、HCFC※3)から代替フロン※4 であるHFC※5 に転換が進んでいますが、転換の進展による使用量増大に伴いHFCの排出量が増加しており、これらの温室効果の高さによる環境影響が問題となっています。このような背景から国際的なフロン規制は、目的をオゾン層破壊効果低減から温室効果ガス削減にシフトした強化の動きが進んでおり、今後、パリ協定等の温暖化に係る国際的な規制や新しい提案によって、現在使用している冷媒が使用できなくなる可能性があります。

一方、冷媒の市中ストック量でみると家庭用空調機器分野が格段に多く、冷凍サイクルは高効率を実現しつつ、より低温室効果な冷媒への転換が求められています。

これらを踏まえ、本事業では、家庭用空調機器等の中小型空調機器分野において、小型化や安全性を確保した上で、低温室効果冷媒への転換を可能にする要素技術開発を実施します。

研究開発の内容は次の通りです。

  1. 高効率かつ低温室効果の中小型空調機器を実現するために必要となる、核となる要素技術について、以下の通り開発を行う。
    • (1)高効率かつ低温室効果の冷媒の開発
    • (2)低温室効果冷媒を用いつつ高効率を達成する空調機器及び関連システム等の開発
  2. 低温室効果冷媒について、使用条件に対応した安全性評価、性能評価を行い、国際規格等への提案に資する。

本事業の成果により、家庭用空調機器分野における省エネ化と低温室効果冷媒への転換を促進すると共に、パリ協定における日本のHFC排出削減目標(2030年までに2013年比で10百万t-CO2(32%)の削減)の達成に貢献します。

※1 フロン
冷媒の商標。転じてフッ化物である冷媒・工業用ガスの総称に用いられる。
※2 CFC
クロロフルオロカーボンの略称。低分子有機物の水素を全てフッ素・塩素で置換した人工化合物。フロンの一種。
※3 HCFC
ハイドロクロロフルオロカーボンの略称。低分子有機物の水素を一部フッ素・塩素で置換した人工化合物。フロンの一種。
※4 代替フロン
オゾン層破壊源となる塩素を含まないHFC(ハイドロフルオロカーボン)等の化合物。
※5 HFC
ハイドロフルオロカーボンの略称。オゾン層破壊効果はないものの強力な温室効果ガスであり、パリ協定において排出削減の対象となっている。

基本情報

技術・事業分野 フロン対策
プロジェクトコード P16004
担当部署 環境部 (TEL:044-520-5248)

詳細資料

最終更新日:2019年4月25日

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