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前倒環境調査のガイド 2017年度中間とりまとめ

一定規模以上※1の風力発電設備や地熱発電設備を建設・増設する際には、環境アセスメントを実施することが環境影響評価法により定められています。しかしながら、その手続きには4年程度を要することから、風力発電や地熱発電のさらなる導入普及のためには、アセスメントの質を落とさずに手続期間を短縮することが求められています。

そこでNEDOは、環境アセスメントに係る手続期間の半減を目指して、2014年度から「環境アセスメント調査早期実証事業」を開始し、2015年度末に終了した実証事業から得られた知見に基づいて、環境アセスメント手続期間の短縮に必要となる前倒環境調査を行う際の課題への対処方法をとりまとめ、2017年3月に「前倒環境調査のガイド」(2016年度中間とりまとめ)として公表しました。この度2016年度版公表後に得られた知見をもとに「前倒環境調査のガイド」(2017年度中間とりまとめ)として更新しました。

本ガイドでは、「各調査項目はいつから前倒しして実施するのが適当か」、「どの程度広め、多めに前倒し環境調査を行うのが適当か」、「調査項目毎の期間短縮方法は何か」、「手戻りをなくすためにはどのような点に気をつける必要があるか」など調査の実施時期、範囲、短縮方法や留意事項など、前倒し環境調査で必要となる様々な情報を体系的に整理し、紹介しています。

風力・地熱発電事業を実施される事業者が環境アセスメントを実施する際に本ガイドを参考にしていただくことで、環境アセスメントの質を落とすことなく手続期間を半減することに貢献します。

【「前倒環境調査のガイド 2016年度中間とりまとめ(2017年3月)」からの主な変更点】

  • 「第2章 風力発電所」の検証に用いた事例数が7事例から17事例に増加しました。「2016年度中間とりまとめ」における「仮説を含む知見」は、事例数を加えることで蓋然性が増しました。
  • 「第3章 地熱発電所」において1事例の検証を行いました。「2016年度中間とりまとめ」では、風力発電の事例から考えられる仮説を記載していましたが、本ガイドでは1事例の検証を行い、実証に基づく知見をとりまとめました。
  • 「第5章 環境影響評価に関する参考資料」に下記の研究開発成果を追加しました。
    • (1) 鳥類観測技術
    • (2) 鳥衝突リスクの順応的管理手法
※1 一定規模以上
環境に大きな影響を及ぼすおそれがある事業を「第1種事業」として定め、環境アセスメントの手続を必ず行うこととしています。この「第1種事業」に準ずる大きさの事業を「第2種事業」として定め、手続を行うかどうかを個別に判断することとしています。風力発電所、地熱発電所では、出力1万kW以上が「第1種事業」、出力7,500kW~1万kWが「第2種事業」と定められています。

問い合わせ先

新エネルギー部 風力・海洋グループ

TEL: 044-520-5273­

FAX: 044-520-5276­

最終更新日:2018年3月30日