成果報告書詳細
管理番号20110000001594
タイトル平成18年度~平成19年度成果報告書 水素安全利用等基盤技術開発 水素に関する共通基盤技術開発 国際共同研究ー超高圧水素化物合成技術に基づく高密度水素貯蔵物質設計に関する研究開発
公開日2011/10/19
報告書年度2006 - 2007
委託先名独立行政法人産業技術総合研究所
プロジェクト番号P03015
部署名燃料電池・水素技術開発部
和文要約Zr基擬二元系Laves相合金系に着目し、高密度水素貯蔵物質の創製を目指して、Gpa級の超高圧H2雰囲気での気固相反応を利用して成分置換、添加効果を検証しながら、新規水素化物相の有無を調査した。そして、興味深い高圧水素化物の形成が確認された場合には、実用的な圧力範囲において水素吸蔵・放出特性ならびに結晶構造を評価した。常圧域では水素吸蔵状態を維持し得ないZrFe2であるが、高圧域での可逆的な吸蔵・放出を確認した。ZrFe2-xSnX(x≦0.2)では、水素化処理による水素化物乃至は水素固溶体相の形成が確認された。ZrFe1.85Sn0.15では水素吸蔵量H/Mが1.06(質量水素密度1.5質量%、体積水素密度120 kg-H2/m3(合金基準))に達した。また、除圧から数ヶ月後の水素化物相の残存、水素固溶体相との共存、そしてP-C-T特性線図から、水素化の可逆性及び解離速度の遅さが示された。このように、Mn(昨年度成果)やSnによる置換は水素化物の安定性制御の他、解離圧や解離速度の制御に有効であることが示唆された。更に、ZrCr2-xMox、ZrCo2-xMx(M; V、 Cr、 Mn)及びZrFe2-xM’x(M’; V、 Sn)系各合金に対する検討も進めた。高圧域での正確な水素含有量の定量には至っていないが、実用的な圧力域で得られる水素固溶体型水素化物相と同様の相が形成された。超高圧下での水素化物の存在を確認した系についてP-C-T特性(≦70 MPa)を評価した結果、従来の評価圧力域では水素吸蔵・放出が確認されていなかったFeやCoを高濃度含有するZr基Laves相合金でも可逆的に水素を吸蔵・放出し得ることが判明した。ZrCo2-xCrx系ではxの増大に伴いH/Mが1.27にまで増加し、質量水素密度及び体積水素密度(合金基準)が各々1.9質量%、140 kg-H2/m3に達した。この体積水素密度は「燃料電池水素技術開発ロードマップ2006年版」に示された’07年度目標を超え、’10年度目標に迫る水準にある。
上記合金系に対して、軽元素添加による結晶格子の幾何学的制御を目的に少量のBの添加を試みた。ZrFe2-xSnxBy-Hにおいては解離圧の低下が認められた。以上のことから、Bの添加効果として解離圧低下(測定圧力範囲での吸蔵量の増加)等を挙げることができるが、劇的な特性改善には至らなかった。
ただ、上述の水素化物はいずれもZrFe2系に関して既知の水素化物の延長線上にあるものであり、高圧域固有の新規水素化物相は見出せなかった。しかしながら、高圧域での使用を想定したLaves相合金においても結晶格子に対する幾何学的因子の調整によって水素吸蔵・放出特性の制御が可能であり、使用条件に応じた水素吸蔵合金を開発できる可能性が、本研究を通じて示された。
英文要約Title; “Design of novel hydrogen storage materials based on high hydrogen pressure technology / International Collaboration / Development for Safe and Infrastructure of Hydrogen” (2007.2 ~ 2008.3)
Zr-based Laves phase pseudobinary alloys controlled geometric factor by elemental substitution and addition were investigated by means of high-pressure synthesizing and measuring technologies in GPa-ordered pressure region in order to explore novel hydride phases with large hydrogen storage density. And then, their hydrogen absorbing and desorbing properties and kinetic phase transition were examined when interesting hydride phases are formed.
Binary intermetallic compound ZrFe2 which does not hold hydrogen at ambient pressure could absorb and desorb hydrogen reversibly in high pressure region. As for ZrFe2-xMnx (0.21.0 formed hydride phases at 1 GPa and remarkable degradation of crystallinity of their original hexagonal and cubic structures was also observed. And the larger x was, the more lattice cells expanded. ZrFe2-xSnx (0.03Unfortunately, the hydrides observed in this work were far from novel high-pressure phases and known as hydrides (β-phases) from ZrFe2- and ZrCo2-based alloys in spite of such large hydrogen contents. However, it is suggested that the Laves phase alloys for use under high pressure can be also controlled hydrogen storage properties with geometric factor and novel useful materials can be developed with this concept.
ダウンロード成果報告書データベース(ユーザ登録必須)から、ダウンロードしてください。

▲トップに戻る