成果報告書詳細
管理番号20110000001402
タイトル平成22年度成果報告書 輸送機器の軽量化板材の二軸引張試験法に関する標準化事業
公開日2011/12/13
報告書年度2010 - 2010
委託先名学校法人日本大学
プロジェクト番号P04002
部署名電子・材料・ナノテクノロジー部
和文要約1.要 約
本報告書は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託事業「輸送機器の軽量化板材の2軸応力試験法に関する標準化調査研究」(平成20年度から3年間)として、平成22年度に実施された事業成果をまとめたものである。本調査研究では、輸送機器ボディーパネルや電子部品など、プレス成形部品の製造に用いられる金属板材(鉄鋼、ステンレス鋼、アルミニウム、銅、チタン、マグネシウムなど)を対象として、板材面内に二軸応力が作用するときの弾塑性変形特性を評価するための標準試験方法の策定を目標としている。
平成22年度における標準化委員会は、平成20、21年度に引き続いて、WG1(文献調査WG)とWG2(試作解析WG)の2つのワーキンググループ(WG)を構成して調査研究を実施した。本年度は5回の本委員会を開催して調査研究を実施した。具体的な調査研究の成果は以下の通りである。
(1)JIS規格原案の策定完了
(2)ISO規格原案の策定完了
JIS規格原案を英訳してISO規格用のWD(Working Draft)を作成し、9月22日に米国Boulderで開催されたISO/TC164 SC2委員会においてプレゼンテーションを行った。そして、9カ国のParticipatingメンバーによる投票の結果(平成23年1月7日締切)、過半数の賛成票を獲得して、ISO規格のNP(新規プロジェクト)として正式承認された。現在、CD(Committee Draft)投票に向けてCD原案を作成している。
(3)2軸応力試験法の関連文献および規格の調査
WG1(文献調査WG)を中心に、国内外の最新技術動向の収集と整理を行った。その結果、以下の事項が明かとなった。
(i) 応力の測定精度の観点で、本委員会の提案に匹敵する二軸引張試験方法の提案はなかった。
(ii) ドイツを中心とする欧州勢が、高性能な非接触ひずみ測定装置を装備した液圧バルジ試験方法を、ISO会議(平成22年9月、Boulder)で提案してきた。しかしながら、液圧バルジ試験法では、等2軸の応力~ひずみ関係は大ひずみ域まで高精度に取得できるものの、それ以外の応力比・ひずみ比の測定は難しく、汎用性に乏しいと考える。
(4)2軸応力試験法の標準化に向けた十字形試験片および2軸応力試験機の試作と解析
WG2(試作解析WG)では、以下の成果を得た。
(i) 等方性材料(ミーゼス材料)を仮定した、十字形試験片に関する詳細な有限要素解析の成果を「塑性と加工」誌に投稿し、平成23年2月号に掲載された。
花房泰浩・瀧澤英男・桑原利彦:十字形試験片を用いた2軸応力試験の数値解析的検証、塑性と加工、52-601 (2011), 273-278。
(ii) 各種異方性降伏関数を仮定した、十字形試験片に関する詳細な有限要素解析の成果をMetal Forming2010国際会議(9月19~22日、愛知県豊橋市)で発表し、講演原稿が「Steel Research International」誌に掲載された。
Hanabusa, Y., Takizawa, H. and Kuwabara, T.: Evaluation of accuracy of stress measurements determined in biaxial stress tests with cruciform specimen using numerical method, Steel Research Int., 81-9 (2010), 1376-1379.
(iii) 二軸引張試験方法の活用事例として、冷間圧延鋼板SPCEにおいて、ひずみ速度の変化が材料の二軸応力下における塑性変形挙動に与える影響を実験的に検証した。その結果、二軸応力下においても、ひずみ速度の増大に伴って、塑性流動応力は増大するが、ひずみ速度を から まで上昇させた範囲では、無次元化等塑性仕事面の形状はほとんど変化しないことを明らかにした。
(iv) 改造型2軸応力試験装置については、980MPa級高張力鋼板に適用可能なように試験装置を高剛性化し、その妥当性を実験検証した。
英文要約The achievements of the committee are summarized as follows:
(1)The draft for JIS was completed.
(2)The WD (Working Graft) for ISO was presented in the ISO/TC164/SC2 meeting held in Boulder, USA on September 22nd. It was officially approved in January, 2011, by obtaining positive supports from five Primary members of SC2.
(3)In WG 1, we continued to review research papers and standards related to the biaxial tensile testing method for sheet metals. But we did not find any research papers and standards that is superior to the biaxial tensile testing method proposed by this committee.
(4)A research paper on the finite element analysis of a cruciform specimen using the von Mises yield function was published in the following journal:Hanabusa, Y., Takizawa, H. and Kuwabara, T.: Numerical Verification on Biaxial Stress Tests with Cruciform Specimen, J. JSTP, 52-601 (2011), 273-278. (in Japanese)
(5)A research paper on the finite element analysis of a cruciform specimen using selected anisotropic yield functions was published in the following journal:
Hanabusa, Y., Takizawa, H. and Kuwabara, T.: Evaluation of accuracy of stress measurements determined in biaxial stress tests with cruciform specimen using numerical method, Steel Research Int., 81-9 (2010), 1376-1379.
(6)The effect of strain rate on the biaxial tensile deformation behavior of cold rolled low carbon steel sheet was investigated experimentally. It was found that the shapes of work contours in stress space do not change for the variation of strain rates of 10-4/s to 10-3/s.
(7)We completed the link-mechanism type biaxial tensile testing apparatus that has a enough rigidity for testing 980 MPa high strength steel sheet.
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