成果報告書詳細
管理番号20110000001136
タイトル平成20年度~平成21年度成果報告書 基礎研究から臨床研究への橋渡し促進技術開発/橋渡し促進技術開発 神経変性に対する革新的治療薬の研究開発
公開日2012/7/28
報告書年度2008 - 2009
委託先名株式会社アイ・エヌ・アイ
プロジェクト番号P07022
部署名バイオテクノロジー・医療技術開発部
和文要約本研究開発では、アルツハイマー病(AD)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、パーキンソン病、脊髄小脳変性症、多発性硬化症などに代表される神経変性疾患において、活性化ミクログリア由来のグルタミン酸による興奮性神経障害機序がこれらの病態に大きく関与していることが明らかとなっていることから、活性化ミクログリアに特異的なグルタミン酸産生・放出機序に基づき、活性化ミクログリア由来の過剰なグルタミン酸産生・放出のみを抑制する方法を利用し、生理的なグルタミン酸代謝を損なわず、副作用の少ない神経変性疾患に対する新規治療薬を創生することを目的とする。これまでの研究で、すでに、活性化ミクログリアに特異的なグルタミン酸の産生に重要なグルタミナーゼの阻害薬、放出に重要なギャップ結合の阻害薬のリード化合物から培養系で神経変性を優位に抑制するアナログ化合物の合成に成功し、一部の神経変性疾患の動物モデルを用いて、これらアナログ化合物の有効性を確認している。本研究開発では、培養系において、上記アナログ化合物の最適化を行うとともに、モデル動物を用いて、有用薬剤の用法、用量および安全性の検討を行った。その結果、新たに合成されたギャップ結合阻害薬(化合物B)はミクログリア由来のグルタミン酸の放出を抑制し、ミクログリアによる神経細胞傷害を抑制した。さらに、この薬剤はAD、ALSのモデルマウスの臨床症状を有意に改善した。副作用試験では特記すべきものはなく、安全な薬剤と考えられた。橋渡し研究としてのヒトにおける臨床試験に結びつけ、神経変性疾患に対する副作用の少ない革新的治療薬の創生に結びつくと考えられた。
英文要約A novel strategy against neurodegenerative disorders
Pathophysiology of neuronal degeneration still remains to be elucidated. Glutamate released by activated microglia induces exito-neurotoxicity and likely contributes to non-cell autonomous neuronal death in neurodegenerative diseases including amyotrophic lateral sclerosis (ALS) and Alzheimer’s disease (AD). We previously demonstrated that activated microglia release a large amount of glutamate through gap junction hemichannel. In this study, we confirmed that pharmacological blockade of gap junction hemichannel with our new compound (Compound B) inhibited glutamate release from activated microglia and significantly ameliorated symptoms of mouse models of ALS and AD without detectable toxicity. The pathological and serological examination revealed no abnormality even after high-dose and long time exposure to Compound B. We also clarified that Compound B entered into the brain through intact blood brain barrier. The compound may provide a novel strategy against a variety of neurodegenerative disorders.
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