成果報告書詳細
管理番号20120000001228
タイトル平成22年度-平成23年度成果報告書「創薬加速に向けたタンパク質構造解析基盤技術開発」(電子線等による膜タンパク質及びその複合体の構造解析技術)
公開日2014/8/28
報告書年度2010 - 2011
委託先名独立行政法人理化学研究所
プロジェクト番号P08005
部署名バイオテクノロジー・医療技術部
和文要約件名:平成22年度-平成23年度 創薬加速に向けたタンパク質構造解析基盤技術開発 研究開発項目(1)電子線等による膜タンパク質及びその複合体の構造解析技術
創薬に関して特に重要な標的である膜タンパク質の構造解析のための基盤技術を開発(1)ヒト赤血球膜タンパク質であるバンド3の二次元結晶構造解析
陰イオン交換輸送体1とも呼ばれる基質駆動型膜輸送タンパク質であるバンド3に関しては二次元結晶化に成功し、7.5 A分解能での三次元構造を得ることが出来た。結晶化に使用されたバンド3は阻害剤であるH2DIDSにより架橋されており、外向きに固定された構造をとっていると考えられている。まだ予想される12本のヘリックス全部が見えてはいないが、この輸送体に特徴的だと思われる2つのV字モチーフが膜に対して反平行に配置している構造が確認された。またさらに出現頻度は高くないが高分解能での解析が期待できる従来のベシクル状結晶とは異なるシート状結晶も得られた。
(2)MFS型輸送体であるシュウ酸イオン輸送体の高分解能での結晶化に向けた精製方法の改良
MFS型輸送体であるシュウ酸イオン輸送体に関してはこれまで二次元結晶から6.5 A分解能での三次元構造が報告されている。この時は基質であるシュウ酸イオンが過剰に存在する状態で結晶化されており“閉じた構造”をとっていると考えられている。精製方法を改良することに成功し、タンパク質をより安定に保つバッファ条件を決定出来た。大きな変更点としては、ヒスタグ精製の後にゲルろ過を追加して2段階精製にした。またOxlTを安定に保つ塩や界面活性剤の条件を検討し、塩では酢酸カリウム、界面活性剤ではDDM、UDM、CYMAL-7、CYMAL-6が良好であることが分かった。これにより基質の認識機構を理解する上で最も重要と考えられるこの“閉じた構造”をより高分解能で解析できる条件が整った。
(3)細胞膜周辺構造を対象とした電子線トモグラフィー生体膜周辺には創薬の上からも重要な構造が多い。コントラストが低くマーカーも存在しない試料から得られた傾斜シリーズを用いてトモグラムを再構成することを行った。
英文要約Title:Development of Basic Technology for Protein Structure Analysis Aimed at Acceleration of Drug Discovery Research
Structural Analysis of Membrane Proteins and Their Complexes using Electron Microscopy and Other Techniques (FY2008-FY2011) Final Report
(1) Structural analysis of human erythrocyte band 3 using 2D crystals
For anion exchanger 1(also known as band 3), 2D crystallization was successful and three-dimensional structure was obtained at 7.5 A. Band 3 was cross-linked by the inhibitor H2DIDS fixed to outward-facing conformation. 12 helices are expected to exist but not all helices were recognized in the three-dimensional map. However, distinctive V-shaped anti-parallel motifs were observed.
(2) Improvement of purification method of MFS oxalate transporter to achieve crystallographic structural analysis at high resolution
Structural analysis of MFS oxalate transporter was previously achieved at 6.5 A by electron crystallography. The structure showed "closed conformation" crystallized with excess substrates oxalate. We succeeded to revise the purification method and the stability of the transporter was improved. We are now ready for intensive trials of crystallization conditions aiming for atomic resolution.
(3) Electron tomography for membrane region in a cell structure
The membrane region in a cell structure includes many important proteins and complexes for drug development. To visualize those regions, 3D tomogram was reconstructed from tilt series with low contrast and without fiducial markers.
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