成果報告書詳細
管理番号20150000000382
タイトル*平成26年度中間年報 有機ケイ素機能性化学品製造プロセス技術開発(国立大学法人群馬大学)
公開日2015/7/25
報告書年度2014 - 2014
委託先名国立大学法人群馬大学
プロジェクト番号P14003
部署名環境部
和文要約1.砂からの有機ケイ素原料製造プロセス技術開発
1-1 金属ケイ素を経由しないQ単位構造中間原料製造法の開発
 平成26年度は引き続き、金属ケイ素を経由しないQ単位構造中間原料製造法の開発において、低分子のモデル化合物ならびにシリカを原料として用いた検討を行い、すでに報告しているテトラブチルアンモニウムフロリド以外でケイ素-酸素結合を効率よく開裂する試剤を見出した。すなわち、反応に高温を必要とする系では、分解が観測されるテトラブチルアンモニウムフロリドよりも安定なフッ化セシウムのほうがよい収率を与えた。また、シリカを原料にした反応では、試剤としてテトラメチルアンモニウムヒドロキシドを用いることで、かご状骨格を有するQ単位化合物の合成を行うことができた。
 
2.有機ケイ素原料からの高機能有機ケイ素部材製造プロセス技術開発
2-1 ケイ素-炭素結合形成技術
 平成26年度は、ケイ素-炭素結合形成技術の独自構造配位子を持つ触媒に関しては、ヒドロシリル化に対する中心金属の種類の影響、配位子上の元素の種類や置換基構造の影響、溶媒の種類や反応温度等の反応条件の影響を検討した。その結果、SiS3型配位子を持つ金属錯体による高選択的なヒドロシリル化反応を開発した。一般にベンゼン環を含むアルケンのヒドロシリル化においては原料の二重結合部位の異性化が並行して起こったり、ケイ素が二重結合のどちら側につくかについての選択性がなく、異性体の混合物が得られる場合が多いが、今回は単一の異性体が定量的に得られた。さらに、白金触媒はヒドロシリル化において、最も広く用いられる触媒であるが、硫黄原子による触媒毒を受けるため、硫黄を含むアルケンのヒドロシリル化には適用できない。一方で、今回用いた触媒は、配位子が硫黄原子を含むため、硫黄原子を含む原料を用いても白金に配位することがなく、反応を阻害しないことが期待できる。

2-2 ケイ素-酸素結合形成技術
 ケイ素-酸素結合形成技術においてはクロスカップリング反応において有効なルイス酸触媒として三塩化インジウムを用い、反応基質の組み合わせや基質濃度、反応温度、触媒量等の反応条件を検討し、構造制御されたオリゴシロキサン合成に対する有効な反応条件を選定した。平成26年度は、より立体障害の大きい系について反応条件を最適化し、既存の脱水素カップリング触媒(B(C6F5)3)では高収率で得られない系について、三塩化インジウムの有効性を検討した。その結果、これまで収率が悪かったフェニルシラントリオールに三分子のトリエチルシリル基を導入する反応では、触媒の当量を検討することで目的物を73%の収率で得ることができた。さらに、既存の脱水素カップリング触媒(B(C6F5)3)は、ヒドロシリル化の触媒ともなるため、脱水素でシロキサン類を合成する場合は、ビニル基などのヒドロシリル反応が可能な置換基を共存させることができない。ところが、三塩化インジウムはヒドロシリル化の触媒にはならないことも見出した。このことは、ビニル基などの反応活性基を有するシロキサンを合成する場合は、三塩化インジウムを用いたカップリング反応が唯一の選択肢になることを意味する。
英文要約Title: Development of Innovative Catalytic Processes for Organosilicon Functional Materials (FY2014-2016) FY2014 Annual report

1. Development of Manufacturing Process Technology for Organosilicon Raw Materials from Sand
1-1 Development of Manufacturing Technology for Q-Unit Intermediate Materials without the Intermediacy of Silicon Metal
 In 2014, model reactions starting from low molecular weight siloxanes and silica were investigated, and effective reagent for the cleavage of Si-O bonds other than previously reported tetrabutylammonium fluoride was revealed. In addition, regarding transformation reaction from siloxanes to alkoxysilanes, yields were improved by investigating reaction conditions.

2. Development of Manufacturing Process Technology for Organosilicon Functional Materials from Organosilicon Raw Materials
2-1 Silicon-Carbon Bond Formation Technology
 In 2014, regarding the catalysts with unique structure for silicon-carbon bond formation, metals, elements or substituents in the ligands, solvents, and temperature were investigated. As a result, new hydrosilylation reaction with high yield and selectivity was developed by utilizing SiS3 tripodal tetradentate metal complex.
2-2 Silicon-Oxygen Bond Formation Technology
 Regarding silicon-oxygen bond formation, effective reaction conditions for the synthesis of well-defined siloxanes by investigating structures of starting compounds, concentration, temperature and catalytic amounts.
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