成果報告書詳細
管理番号20150000000825
タイトル平成23年度ー平成27年度成果報告書 先導的産業技術創出事業 11B05008c 斬新なセルロースの非晶化技術を応用した高付加価値型バイオマス原料製造装置の開発とこれによるグリーン・イノベーションの実現 平成27年度最終 
公開日2016/3/15
報告書年度2011 - 2015
委託先名国立大学法人山形大学西岡昭博
プロジェクト番号P00041
部署名イノベーション推進部
和文要約成果の要旨(平成27年度分) 
 プロジェクトの最終年度である平成27年度は、事業化を意識した研究開発を実施してきた。研究項目1)「セルロース非晶化技術の確立と装置の開発」、研究項目2)「高付加価値型バイオマス原料の応用研究」に関する検討について、今期の成果概要を下記に記す。
研究項目1)セルロース非晶化技術の確立と装置の開発
 これまでに、(・)粉砕条件がハードセルロースの結晶構造に与える影響、(・)セルロース非晶化粉砕装置の市販化に向けた開発というサブテーマに従い研究開発を進めてきた。今年度、主に重点的に実施した(・)の研究開発においては、粉砕過程のセルロースの挙動を実験的手法およびシミュレーション的手法により可視化することで、非晶化メカニズムの解明を試みた。具体的には、アクリル製の透明臼を設計・製作し、セルロースの粉砕過程を直接観察できるようにした。この可視化の結果、セルロースは粉砕時に臼表面の凸部を跨ぎながら通過することを確認し、非晶化には臼によるせん断力が大きく影響していることが実験的に示唆された。シミュレーションによる可視化では、臼粉砕の機構をモデリングし、粉砕時の材料の流れと非晶化過程の様子を可視化するプログラムを作成した。本プログラムにより、臼によりセルロース材料に加えられる力を計算し、粒子が粉砕されていく様子を予測することが可能となった。また、粉砕部の温度制御における熱と仕事の出入りを解析した結果、粉砕過程の非晶化と相関の強いパラメータとして熱的および動的エントロピーを提案した。
研究項目2)「高付加価値型バイオマス原料の応用研究」
 この研究項目については、(・)セルロースの結晶化度が糖化特性に与える影響とオゾンマイクロバブルによるリグニンの分解性、(・)非晶性セルロースを用いたバイオエコプラスチック材料の開発について検討を行った。(・)では、独自手法の超音波オゾンマイクロバブルによるリグニンの分解と本非晶化技術を併用することで糖化特性の向上を試みた。現在までに、脱リグニン処理を施した木質材料は、未処理の材料と比較し数倍程度の高い糖化特性を持つことが示された。これらの前処理を糖化プロセスに組み込むことで、効率的なバイオエタノールの製造が可能になると想定される。(・)については、昨年度までに非晶性セルロースの添加によって従来のウッドプラスチックには見られない延性的な特性を持つ材料が得られることが分かってきた。この結果を踏まえ、連携企業とともに事業化を意識した検討を実施した。複合材料の成形性や機械特性などに着目し、レオロジー測定や二軸押出成形機によるコンパウンドなどを実施した。
英文要約Summary of theResults (FY2015)

FY2015 is the final period of this project. We performed the project aiming industrial businesses. Results of two subjects were described bellow.
Subject (1) Establishment of the amorphization technique for cellulose and development of the milling machine
Of two topics, ( i ) Effect of milling conditions on crystal structure of cellulose, and ( ii ) Development of the milling machine for amorphous cellulose aiming market release, of this subject, we mainly conducted the topic ( ii ) in this FY.
The experimental visualization of cellulose motion in the milling process by using a transparent mill of acrylic resin indicated that the amorphization is remarkably affected by shear stress from the mortar surfaces. We also made a program to visualize the milling process in accordance with a theoretical model following the experimental visualization. By using the program, we can estimate forces acting on cellulose and we can see motion of cellulose under milling process.
In addition to the visualization, we proposed two parameters: the thermal entropy and the dynamical entropy which are closely related to cellulose amorphization in the milling process.
Subject (2) Application of the value-added biomass resources
For this subject, we examined two topics, ( iii ) Effect of crystallinity of cellulose on saccharification and decomposition of lignin by ultorasonic wave ozone microbubble (USMB) treatment, and ( iv ) Development of bioechological plastic composite by using amorphous cellulose. For the topic ( iii ), we tried to combine our original USMB method for lignin decomposition and the amorphization technique to improve efficiency of saccharification. We showed that the efficiency for lignin-decomposed wood sawdust was several times as high as that for non-treated wood sawdust. We expect that combination of our method and technique improves productivity of bio-ethanol. For the topic ( iv ), we examined possibility of industrial business starting from results of the previous FY in collaboration with a company. Measurements for rheology and compounding in twin-screw extruder were also performed to study processability and mechanical property of target composites.
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