成果報告書詳細
管理番号20160000000108
タイトル平成22年度ー平成26年度成果報告書 「太陽エネルギー技術研究開発/太陽光発電システム次世代高性能技術の開発/極限シリコン結晶太陽電池の研究開発(革新的太陽電池用単結晶成長法の研究開発)」
公開日2016/12/10
報告書年度2010 - 2014
委託先名国立大学法人九州大学
プロジェクト番号P07015
部署名新エネルギー部
和文要約 太陽電池用シリコン結晶のインゴット全面にわたって単結晶育成可能な結晶育成炉の温度分布解析用シミュレータの構築を行った。結晶全面にわたって単結晶育成が可能で、しかも種結晶を融解することなく確実に種結晶として保持することが可能な温度分布を有する単結晶育成炉の設計が可能なシミュレータの構築を行った。特に、下記のように温度分布の精密制御に成功した。種結晶であるSeedから育成していく結晶と坩堝との接触角は、常に90度以下に保持する必要があり、種結晶の単結晶の情報が常に成長層に伝播していくことが可能な結晶育成方法である。
 従来は、複数枚の種結晶を使用することにより、種結晶間から伝播する結晶境界が育成方向に発達し、これより転位の電波が促進され、結果として太陽電池の変換効率の低下が生じ問題となっていた。ここで提案している育成方法は、低転位密度の結晶育成が可能で、変換効率の向上が見込まれた。本結晶育成方法は、本プロジェクトの活動結果として、特許申請している。
 これをもとに結晶育成炉の設計を行い、高効率のシリコン単結晶の育成に成功した。その結果、従来セル効率17%であったが、研究開発により19%が達成でき、これを企業へ技術移転を行っている。
 さらに、高効率太陽電池を実現するためには、炭素、酸素、窒素等の軽元素の濃度制御が必要である。これを実現するためのガス整流装置の最適化を、不純物除去解析シミュレータにより行った。これを用いて、凝固実験を行い、従来よりも1桁以上純度の高い結晶育成が可能であることを実証した。
 また、高効率太陽電池の実現のために、結晶の低転位化及び低残留応力化が必須である。これを実現するために、結晶の冷却過程の最適化アルゴリズムを構築し、これをもとに凝固実験を行った。
 本プロジェクトで開発した転位密度解析コードの妥当性を検証するために、シリコン単結晶を加熱して冷却するプロセスを通した後の結晶内の転位密度分布を実験結果と数値解析結果を定量的に比較した。その結果、円柱状単結晶中のスライスしたウエハーの転位分布の数値解析結果とX線回折法による実験結果と数値解析結果が一致していることがわかる。
 以上の解析結果を用いて、結晶育成プロセスを最適化した結果、最終目標である転位密度が1×10^4 cm-2以下の結晶育成が可能となり、目的を達成した。
英文要約We developed our original code for modeling the casting process using a large scale and fast computational techniques. Moreover, we carried out experiment of crystal growth by using a silicon single seed in a furnace of originally designed to grow single crystals with high conversion efficiency. We measured distributions of carbon and oxygen concentration by using Fourier transformation infrared spectroscopy (FTIR). The distribution of measured carbon concentration in a grown crystal is semi quantitatively coincide with that of the calculated data, while we could not obtain coincidence between the measured and the calculated oxygen distributions in the crystal.
We also studied dislocation density and residual stress to predict quantitative distribution of them in a single crystal. We finally obtained crystals with low dislocation density of less than 10-4 cm-2 and residual stress. Finally, we succeeded in to grow crystal with conversion efficiency of 19% which is higher than that of conventional one: 17%.
We are going to transfer our technology to a solar cell company.
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