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Press Release

豪州で水資源供給システムの実証研究

2010年8月31日
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構
理事長 村田 成二
NEDOと豪州クイーンズランド州政府インフラ・計画省は、水資源供給システムの実証研究を実施することで合意、覚書きを締結しました。共同で同州「フィッツギボン住宅開発地域」に水資源供給システムを設置し、雨水の水源化に関する実証研究を行います。この実証研究を行うことで、水不足等の同様の問題を抱える他地域への事業展開が期待されます。

図1 今回開発するシステムの位置づけ

1.背景

 従来の水資源確保策は大規模ダムに依存しており、また新たな水源として海水淡水化施設の設置は濃縮塩水による海洋環境への影響が懸念されます。この実証研究では、人口の増加が見込まれ、既存のダムだけでは水源確保が難しい南東クイーンズランド地域において、当該地域の雨水を水源として利用した分散型水資源供給システムを確立します。
  NEDOは、「省水型・環境調和型水循環プロジェクト」の一案件としてJFEエンジニアリング株式会社及び株式会社野村総合研究所に委託をし、2010年2月実施可能性調査を完了して実証研究に移行しました。その後、この実証研究に関する基本協定書(MOU:Memorandum of Understanding)について同国クイーンズランド州政府との協議を行い、このほど最終合意に至り、覚書を締結しました。

2.事業概要

(1)プロジェクト名及び事業名

 プロジェクト名: 省水型・環境調和型水循環プロジェクト
 事業名: 豪州における分散型水資源供給システム事業

(2)事業実施者(NEDOからの委託先)

  JFEエンジニアリング株式会社、株式会社野村総合研究所

(3)実証場所

 オーストラリア連邦クイーンズランド州「フィッツギボン住宅開発地域」内

(4)実施期間

  2010年~2014年

(5)実施期間

  1)実証概要
 フィッツギボン住宅開発地域(約4,000人)において、雨水を原水として有効利用する分散型水資源供給システムを設置し、屋根雨水を原水とした上水化の実証研究を実施し、さらに渇水レベルが上昇した時に対応するシステムとして、中水処理した路面雨水を原水としての飲料利用や生活排水の中水利用に向けた研究を実施します。これにより、水需要量の約4割を供給するシステムを構築します。

  2)実証研究の特長
 屋根雨水を原水とした上水化の実証研究では、主に除濁を目的としたMF膜処理を中心に200m3/日の規模で実施する計画です。また中水処理した路面雨水を原水とした上水化の実証研究では、中水化の更なる高度処理を目的としたRO膜処理を行い、30m3/日規模のパイロットスケールで実施する計画です。
 更にクイーンズランド州の関係機関と共に、実施期間に得られた知見から屋根雨水の上水利用に向けたガイドラインの整備に取り組みます。

  3)今後の期待される効果
 このシステムと既存の集中型水資源供給システムとの補完関係を構築することにより、地域の水資源供給の安定化が図られます。このシステムが確立後には、豪州連邦内への普及と共に、水不足等の同様の問題を抱える他の渇水地域への展開が期待されます。

3.お問い合わせ先

(このプロジェクトの内容についての問い合わせ先)
NEDO 環境部 梅田、池谷、尾花山
TEL: 044-520-5251

(その他NEDO事業についての一般的な問い合わせ先)
NEDO 広報室 田窪、廣瀬
TEL: 044-520-5151