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Press Release

地下水を利用したヒートポンプ空調、実証試験開始

2011年11月15日
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構
理事長 古川 一夫

 NEDOの次世代型ヒートポンプ研究開発プロジェクトの一環として、国立大学法人信州大学と清水建設株式会社は、地下水制御型高効率ヒートポンプシステムの研究開発における実証試験設備を完成、運転を開始しました。地下水を熱源として活用し空調の消費エネルギーを削減することを目的として、地下水の温度に応じて高効率運転する水冷式ヒートポンプシステムの効率、信頼性等を実証します。
 このプロジェクトでは、このほか、都市域における下水管路網を活用した下水熱利用・熱融通技術など5件のテーマを実施しており、現状システムに比べて1.5倍以上高効率の次世代ヒートポンプシステムの開発を進めています。

  • 施設写真
  • システム構成図
    システム構成図

1.プロジェクトの概要

 民生部門におけるエネルギー消費は、冷暖房・給湯用が家庭部門で約5.5割、業務部門で約4割を占めており、これらの削減が極めて重要です。ヒートポンプは、冷暖房・給湯のエネルギー消費削減に最も効果的な機器ですが、機器単体の改良だけでは削減効果は限定的であるため、熱源や利用側等を含めてシステム化し、ヒートポンプが効率的に作動するように技術を開発する必要があります。本プロジェクトでは、現状と比較して1.5倍以上の効率を有するシステムを確立するため6件のテーマにて技術開発を行っています。

2.今回のテーマ概要

 地下水は、夏期は冷熱、冬期は温熱の取り出しが可能ですが、利用実績が少なく今後活用が期待される熱源です。本事業において、従来のビル用マルチ空調に比べて高効率な地下水を熱源としたヒートポンプ空調システムの開発を行っています。本システムは、地下水を直冷房に利用するフリークーリング機能を備えると共に、地下水の水質浄化処理機能により長期安定運転が可能となるなどの特徴を有しています。
 この度、信州大学長野(工学)キャンパス内に、本空調システムを採り入れた2教室と、その比較対象として従来タイプの空調システムを採り入れた1教室に実機を設置し、本テーマの実証設備として完成し、実証を開始しました。

3.今後の予定

 今後、冬期実証運転と夏期実証運転を行うことにより高効率化性能の実証を行います。また同様に、各テーマにおいても実証試験を行い、2012年度末までに1.5倍以上の効率達成を実証します。
 本プロジェクトの成果は、家庭用・業務用・産業用への高効率ヒートポンプ導入普及の促進につながるため大きな省エネルギー効果の発揮に貢献すると共に、世界をリードする我が国のヒートポンプ技術の発展に寄与します。

4.お問い合わせ先

(本プレスリリースの内容についての問い合わせ先)
NEDO省エネルギー部 担当:松林、柴田(諭)、蔦尾  TEL: 044-520-5281
(その他NEDO事業についての一般的な問い合わせ先)
NEDO広報室 担当:田窪、遠藤  TEL:044-520-5151