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Press Release

ミャンマーで籾殻ガス化発電の運用性向上事業を実施へ

―タール削減と籾殻減容化を同時に実現―
2013年1月8日
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構
ミャンマー工業省、商業省
ミャンマー農産物交易公社

 NEDOは、ミャンマー国内で籾殻ガス化発電の運用性を向上させるための研究協力事業を実施します。
 精米所に設置された籾殻ガス化発電機が頻繁に停止する原因となっているタール混入を抑えるため、半炭化した籾殻燃料を個体のブリケット燃料に加工する装置やタールを除去するフィルター、排水浄化技術を複合させたシステムを導入・実証。発電機能の停止頻度を減らすとともに、籾殻減容化、排水浄化の実現を目指します。
 NEDOは、この事業でバイオ燃料株式会社を助成先に選定。ミャンマー工業省・商業省は、同国内約3万か所の精米所にこれらの技術の普及を目指すとともに、籾殻ガス化発電による余剰電力を近隣地域へ供給することで、無電化地域の電化を促進します。(下図参照)
 なお、本事業は昨年1月にNEDOとミャンマー地方エネルギー開発委員会の間で締結したLOI(実施同意書)および昨年9月に経済産業省とミャンマー商業省の間で行われた政策対話に基づき実施されるものです。NEDOは今後もLOIを踏まえ事業実施の検討をすすめていきます。

  • 図1 籾殻半炭化ブリケット技術等による運用性向上
    図1 籾殻半炭化ブリケット技術等による運用性向上

1.背景・概要

NEDOはミャンマー国において、籾殻ガス化発電の運用性を向上させるべく、「ミャンマーにおける籾殻ガス化発電の運用性向上研究協力事業」(助成先:バイオ燃料株式会社)を採択いたしました。
 同国最大の産業である農業はGDPの3分の1以上を占めており、特に生産量が多い米の残渣として、多くの籾殻が排出されています。籾殻はバイオマス資源として発電に利用することが可能であり、電化率が26%にとどまる同国において、特に系統電力網のない無電化地域では、籾殻を利用したバイオマスガス化発電は自立電源として期待されています。一方で、同国の籾殻ガス化発電機は発生したガスを十分にタール除去せず発電機に導入しているため、タールの混入により発電機が頻繁に停止し、その清掃・点検・整備のため、長時間の連続運転が困難となっています。また籾殻の発生量に対して貯蔵スペースが不足しており、特に地方の精米所では約3分の2にあたる籾殻は未利用のまま廃棄されています。加えて、ガス化発電機からの排出されるタール等を含む水は簡易な処理の後、近隣の川へ放流され、環境負荷が懸念されています。
 そこで本事業では、半炭化ブリケット装置と籾殻炭化物によるフィルター、排水浄化技術を複合させたシステムを導入実証し、タール削減によるガス化炉の安定長期運転と籾殻減容化および排水の浄化を同時に実現することを目指します。また、現地における技術移転/普及セミナーの開催等を行い、同国の研究機関の能力向上を図ります。
 以上の取り組みにより、同国の精米所におけるタール清掃のための運転停止頻度を低下させることで発電量が増え、多くの電力を必要とする高性能の精米機の安定的な稼働を可能にするとともに精米量増加によって精米所の収益向上にも貢献します。また、現在廃棄されている未利用の籾殻のバイオマス燃料としての利用促進、籾殻貯蔵スペースの確保および精米所近隣の環境負荷低減効果が期待されます。さらに将来的には余剰電力を精米所近隣へ供給することで、無電化地域の電化を促進します。

2.採択事業について

(1)実施企業:バイオ燃料株式会社
(2)実施期間:2012年11月~2013年2月
(3)事業予算:約1.3億円(うちNEDO負担分:約0.9億円)
(4)事業内容:
  〔1〕 半炭化ブリケット装置および試験用ガス化炉発電機(※)導入/実証によるタール削減と籾殻減容化
  〔2〕 籾殻炭化物によるタール除去フィルターの開発/実証
  〔3〕 籾殻燃焼灰による排水浄化技術の開発/実証
  〔4〕 ミャンマー国内への普及計画検討
  ※本事業ではミャンマ-国工業省傘下の国営企業が製造するディーゼルエンジンと発電機を利用予定。

3.今後の予定

本技術は事業実施後、ミャンマー工業省・商業省との協力の下、本事業で導入する機器の現地生産化によりさらなるコストダウンを図りつつ、同国内に存在する約3万か所の精米所に対して同技術の普及を促進することで、籾殻ガス化発電機の発電能力向上と環境負荷低減、並びに余剰電力の周辺地域への売電による地方の電化率向上等の効果が期待されます。また、ミャンマー国の地場産業育成と日本の技術輸出を併せて推進します。

4.ミャンマーにおける過去のNEDO事業一覧(別紙参照)

これまでNEDOは、
 〔1〕 PV系統連系モデル事業(1999-2004年度、チャウンター)、
 〔2〕 肥料工場モデル事業(2000-2002年度、チョーズワ)、
 〔3〕 高効率ガスタービンモデル事業(2002-2004年度、イワマ)など、
数多くのプロジェクトを実施しています。

5.お問い合わせ先

(本プレスリリースの内容についての問い合わせ先)
 NEDO 国際部 担当:木村、千田、浅井  TEL 044-520-5190

(その他NEDO事業についての一般的な問い合わせ先)
 NEDO 広報室 担当:遠藤  TEL:044-520-5151 E-mail:nedo_press@ml.nedo.go.jp

資料

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