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Press Release

作業・介護支援用の装着型ロボットに初の国際安全規格

-「ISO 13482」の認証を取得-
2014年11月12日
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構
CYBERDYNE株式会社

NEDO生活支援ロボット実用化プロジェクトの成果をもとに、CYBERDYNE(株)は、「HAL作業支援用(腰タイプ)」及び「HAL介護支援用(腰タイプ)」について、生活支援ロボットの国際安全規格ISO 13482:2014の認証を日本品質保証機構(JQA)から取得しました。作業者及び介護者向けの装着型ロボットとしては、世界で最初の認証取得となります。

この認証取得によって、当該製品の安全性が国際基準を満たしていることが認められ、今後のグローバルでの普及の足がかりとなります。

  • 作業・介護支援用装着型ロボットとして世界初のISO 13482認証を同時取得した2製品とマーク

1.概要

我が国では、少子高齢化が急速に進展しており、労働力の不足が懸念されています。NEDO生活支援ロボット実用化プロジェクト※1では、産業化が期待されるロボットを対象にプロジェクトに参画するロボットメーカー、試験研究機関及び認証機関等が密接に連携しながら本質安全・機能安全の試験を行い、安全性等のデータを取得・蓄積・分析して具体的な安全性検証手法の研究開発を行ってきました。このプロジェクトの開発拠点として、茨城県つくば市に「生活支援ロボット安全性検証センター」を2010年に設立し、現在、各種生活支援ロボットの安全性検証試験を実施しています。

また、プロジェクトでは、生活支援ロボット(personal care robot)の国際安全規格ISO 13482の発行に貢献するとともに、認証手法の開発を行ってきました。この認証を受けることにより、第三者が安全性を確認したこととなり、生活支援ロボットに対する安全性評価が高まり、普及を促す効果があります。

今般、NEDO生活支援ロボット実用化プロジェクトの成果をもとに、CYBERDYNE(株)※2は、新製品である「HAL作業支援用(腰タイプ)」及び「HAL介護支援用(腰タイプ)※3」について、生活支援ロボットの国際安全規格ISO 13482:2014※4の認証を一般財団法人日本品質保証機構(JQA)から同時取得しました。これらの装着型ロボットは、腰痛を引き起こす原因となる、重量物を持ったときの腰部への負荷を軽減し、作業支援及び介護支援を行うことを目的としたものです。作業者及び介護者向けの装着型ロボットとしては、世界初の認証取得となります。

これら新製品を上市するにあたり、CYBERDYNE(株)がNEDOのプロジェクトに参画して得た安全設計、及び認証取得に必要なデータ整備等の知見が、最新の国際規格ISO 13482:2014への適合に活用され、スピード認証に至ったものです。このISO 13482認証取得によって、当該製品の安全性が国際基準を満たしていることが認められ、今後のグローバルでの普及の足がかりとなります。

NEDOは、生活支援ロボット実用化プロジェクトに参画した他のロボットの認証の早期実現を推進します。さらに日本発の安全性を高めたロボットの研究開発や、安全性の試験及び認証事業に係る環境整備等を促し、日本が誇る安全なロボットの世界的な普及、利用の促進やロボット産業の発展、労働者不足等に貢献します。

2.今後の予定・計画

CYBERDYNE(株)は、今回の認証取得をベースに、早期にCEマーキング※5、及び、欧州での事業展開を図るとともに、国内外の作業者及び介護者の身体的負担を軽減すべく、さらなる研究開発を進める予定です。

【用語解説】

※1 NEDO生活支援ロボット実用化プロジェクト

独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託事業として2009年度から2013年度の期間で実施された、生活支援ロボットの安全技術の開発と安全性検証手法の開発を行うプロジェクトです。CYBERDYNE(株)は、当該プロジェクトの研究開発項目「安全技術を導入した人間装着(密着)型生活支援ロボットの開発」を受託・実施しました。その成果は同社製品に導入されています。

※2 CYBERDYNE株式会社

同社は2004年に筑波大学発ベンチャーとして設立されて以来、安全を再優先に革新的な技術を駆使したロボットスーツHAL®の開発とその社会実装に取り組んでいます。同社はNEDO生活支援ロボット実用化プロジェクトに参画し、その成果を活用することで、2013年2月にロボットスーツHAL®福祉用に対して生活支援ロボットの国際安全規格ISO/DIS 13482の認証を世界に先駆けて取得し、また、医療機器の品質マネジメントシステムの国際規格ISO 13485を取得した後、2013年7月にロボットスーツHAL®医療用に対して医療機器としてのCEマーキング(CE0197)をロボット治療機器として世界で初めて取得しました。

※3 HAL介護支援用(腰タイプ)

HAL介護支援用(腰タイプ)の開発及び実証試験は、2013年度から実施されている経済産業省 ロボット介護機器開発・導入促進事業(開発補助事業)にて進められています。

※4 ISO 13482:2014

ISO 13482:2014, “Robots and robotic devices — Safety requirements for personal care robots” は、生活支援ロボット(personal care robot)の安全性に関する国際規格です。この規格はNEDO生活支援ロボット実用化プロジェクトの参画メンバーが中心となって草案を作り、2014年2月1日に正式発行されました。

※5 CEマーキング

ISO 13482の同等規格EN ISO 13482は欧州機械指令に整合されているため、ISO 13482:2014の認証によって、欧州機械指令の安全要求を満たすことができます。欧州機械指令及び関連する指令・法令に適合することで、欧州域内での流通が可能であることを示すCEマーキングを製品に表示することができます。なお、2013年7月にロボットスーツHAL®医療用が取得した医療療機器としてのCEマーキングは、より厳しい規制である欧州医療機器指令への適合が必要になります。

3. 問い合わせ先

(本ニュースリリースの内容についての問い合わせ先)

NEDO ロボット・機械システム部 担当:菅原、石倉、坂本 TEL:044-520-5241
CYBERDYNE株式会社 担当:加藤、宇賀 TEL:029-855-3189

(その他NEDO事業についての一般的な問い合わせ先)

NEDO 広報部 担当:上坂、佐藤、坂本 TEL:044-520-5151 E-mail:nedo_press@ml.nedo.go.jp