本文へジャンプ

Press Release

NEDO事業の成果を搭載したスパコンが省エネ性能ランキングの世界2位に

―高性能プロセッサ「PEZY-SC」を小型スパコン「Suiren」に搭載―
2015年1月8日
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構
株式会社PEZY Computing

NEDOの助成事業の成果として(株)PEZY Computingが開発した高性能プロセッサ「PEZY-SC」を搭載した小型のスーパーコンピュータ「Suiren(睡蓮)」が、世界で最もエネルギー消費効率の良いスパコンを定期的にランク付けし評価する「The Green 500 List」の世界第2位(国内トップ)を獲得しました。

  • 図1:PEZY-SCプロセッサと図2:PEZY-SCボード

1.概要

NEDO助成事業※1の成果として、株式会社PEZY Computing(ペジーコンピューティング)が開発した高性能プロセッサが小型スーパーコンピュータ(以下、スパコン)「Suiren(睡蓮)※2」に搭載され、昨年11月20日、米国ルイジアナ州ニュー・オーリンズで開催された「SC14(The International Conference for High Performance Computing, Networking, Storage and Analysis 2014)」国際学会で、スパコン消費電力性能ランキング「The Green 500 List※3」の世界第二位、国内第一位を獲得しました。
 搭載されたプロセッサ「PEZY-SC」は、1チップ内に世界最大級の1,024個の演算コアを有することで超並列演算を可能とし、倍精度浮動小数点数演算1.5TFlops※4の演算性能を実現しています。スパコン「Suiren(睡蓮)」では、この「PEZY-SC」を合計256個使用し、システム全体の理論性能として395TFlopsの演算能力を有しています。今回のSC14スパコン性能ランキングでは、絶対性能を競うTop500リストにおいて178.1TFlopsで369位にランクインしました。またTop500リストを省電力性能が高い順に並べ替えたGreen500リストでは、システム全体の電力効率として前回6月のリスト1位の性能を約12%上回る1ワットあたり演算性能4.946GFlopsを記録し、世界2位(国内1位)にランクインしました。PEZY-SCは、プロセッサ単体で見た場合の消費電力効率として25GFlops/W※4(倍精度)という世界最高レベルの省電力性能を達成しており、「Suiren(睡蓮)」システムの省電力化に大きく貢献しています。
 現在スパコン、サーバーに代表される高性能コンピュータシステムを総括したHPC(High Performance Computing)分野においては、その演算能力の向上だけでなく、電力効率の改善がより一層強く求められており、高性能と低消費電力を両立させたPEZY-SCプロセッサを用いることで、小型ながら省電力・高性能なコンピュータシステムが実現できることが実証されました。今後、株式会社PEZY Computingでは今回実証された消費電力性能の高さを活かして、HPC分野の実アプリケーションの実装と性能検証を進めて行く予定です。

【用語解説】

※1 NEDO助成事業
戦略的省エネルギー技術革新プログラム/実用化開発
「バンプレス3次元積層技術を用いた省電力メニーコアプロセッサの開発」(2012年度~2013年度)

※2 小型スーパーコンピュータ「Suiren(睡蓮)」
大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構(KEK)、株式会社ExaScaler(エクサスケーラー)と株式会社PEZY Computingが共同で開発・検証した製品です。

※3 The Green 500 List
「Top500」とは、年に2回スパコンの研究者により発表される世界中のスパコンの性能ランキングで、そのうち一回は国際学会SC(International Conference for High Performance Computing, Networking, Storage and Analysis)で発表され、ランキングで比較される性能は、指定されたプログラムの実行速度により評価されます。Green500リストとこの性能は指定されたプログラムの実行速度により評価され、Green500リストとは、この「Top500」に入る性能を持ったスパコンを、演算処理性能の絶対値ではなく消費電力1ワット当たりの演算処理性能により並べ換えたもので、電力効率の改善が不可欠な次世代スパコンの開発でも重要指標として注目されています。

※4 TFlops, GFlops/W
FlopsはFloating-point operations per secondの略であり、1秒間に実行できる浮動小数点数演算の回数を示します。1TFlopsの場合、1秒間に1Tera(テラ:1兆(10の12乗)の単位)回の浮動小数点数演算を行うことを意味します。また、Flops/Wは電力1ワットあたりでの演算量(Flops)を示す指標。1GFlops/Wの場合、1Wの電力を用いて、1秒間に1Giga(ギガ:10億(10の9乗)の単位)回の浮動小数点数演算が行えることを意味します。

2.問い合わせ先

(本ニュースリリースの内容についての問い合わせ先)
NEDO 省エネルギー部 担当:杉村、木下 TEL:044-520-5281
株式会社PEZY Computing 担当:鈴木 TEL:03-3525-4291 E-mail:info@pezy.co.jp

(その他NEDO事業についての一般的な問い合わせ先)
NEDO 広報部 担当:上坂、佐藤、坂本 TEL:044-520-5151 E-mail:nedo_press@ml.nedo.go.jp