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Press Release

デマンドレスポンスで電力消費を最大10%抑制

―米ニューメキシコ州でのスマートグリッド共同プロジェクトが完了―
2015年4月1日
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構
理事長 古川一夫

NEDOは、米ニューメキシコ州で実施したスマートグリッド共同プロジェクトにおいて、約900軒の住宅を対象に、2013年から2年間にわたり、需要家側が電力消費を調整するデマンドレスポンス実証を行い、各家庭の夕刻の電力消費を最大で約10%抑制できることを実証しました。

このプロジェクトは、2014年度で完了。本実証で得られた知見をもとに、大量の再生可能エネルギーを配電系統に導入した場合の課題解決を目指します。

  • デマンドレスポンスによる電力消費の抑制効果の図
    デマンドレスポンスによる電力消費の抑制効果

1.概要

NEDOは、2009年度から米ニューメキシコ州政府および米連邦政府エネルギー省(DOE)傘下の国立研究所などと協力しスマートグリッドの共同プロジェクトを実施してきました。実際に、ロスアラモス郡に居住している約900軒の住宅を対象に、2013年から2年間にわたり、時間帯別に異なる電気料金設定を行い、消費者の消費行動を変えることで、電力の需要パターンの変化を促すデマンドレスポンス実証を行いました。翌日の気温や電力需給の予測に基づき、デマンドレスポンスを実施し、PC・携帯電話やインホームディスプレイ(IHD)に電力価格を表示することで、各家庭の電力使用量の増加が予想される夕方の時間帯に「エアコンの温度設定を変更する」、「外出時間を調整する」などの節電行動を促し、ピーク時間帯の電力消費を最大で約10%抑制できることを実証しました。

このプロジェクトは、2014年度で完了、デマンドレスポンスを適切に設計して発動することにより、太陽光発電の大量普及により生じるダックカーブ問題の中でピーク抑制による火力発電の追従スピードの緩和、それによるアンシラリー対策用系統用蓄電地の容量削減に寄与できることを検証しました。

  • デマンドレスポンス実証のイメージ図
    デマンドレスポンス実証のイメージ

2.今回の成果

このたび、ロスアラモス郡で行ったデマンドレスポンス実証により、各家庭の夕刻の電力消費を最大で約10%抑制できることを検証しました。

また米国では、主に夕方以降に電力需要のピークが来るため、太陽光発電の大量普及により「ダックカーブ問題」が発生しています。ダックカーブ問題とは、太陽光発電の系統連系が増えるにつれて、昼間の実質電力需要が大きく下がり、夜のピーク需要の差が広がることで、夕刻に短時間かつ急速に火力発電の電力供給を増やす必要性がでることです。そのため、デマンドレスポンスを適切に設計して発動することにより、ダックカーブ問題の中でピーク抑制による火力発電の追従スピードの緩和、それによるアンシラリー対策用系統用蓄電地の容量削減に寄与できることを検証しました。

  • ダックカーブ問題とデマンドレスポンスによる需要削減の図
    ダックカーブ問題とデマンドレスポンスによる需要削減

【用語解説】

※ アンシラリー対策
周波数を維持する細かい需要変動への追従。

3.問い合わせ先

(本ニュースリリースの内容についての問い合わせ先)

NEDO スマートコミュニティ部 担当:鈴木、奥田 TEL:044-520-5274

(その他NEDO事業についての一般的な問い合わせ先)

NEDO 広報部 担当:佐藤、坂本 TEL:044-520-5151 E-mail:nedo_press@ml.nedo.go.jp