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Press Release

パワーエレクトロニクス分野の新たな先導研究を開始

―応用分野を発掘、新市場を創出目指す―
2015年6月11日
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構
理事長 古川一夫

NEDOは、独創性や革新性の高いパワーエレクトロニクスの新たな応用分野を見出すための先導研究を開始します。

コンパクト加速器や小型高密度UV-C発生装置などをターゲットとした6テーマの研究開発などに取り組み、パワーエレクトロニクスの用途拡大と新市場創出に貢献します。

1.概要

パワーエレクトロニクスは、自動車、鉄道車両、産業機器、家電など様々な分野で用いられ、機器などの高性能化や省エネルギー化を支えるキーテクノロジーです。NEDOは2009年度から、次世代パワーエレクトロニクスプロジェクトに取り組み、高品質のSiCウェハやそれを用いた高出力SiCデバイスなどの開発を推進してきました。

NEDOは、日本がパワーエレクトロニクス分野で世界を牽引するため、独創性や革新性の高い、パワーエレクトロニクスの応用分野を見いだすことを目的とした先導研究を新たに開始します。具体的には、コンパクト加速器や小型高密度UV-C発生装置などをターゲットとした6テーマに取り組み、パワーエレクトロニクスの用途拡大と新市場創出に貢献します。

2.採択テーマと委託予定先

<SiC※1モジュール特性を前提とした新車両主回路システムの基礎研究>

交流電化区間の鉄道車両主回路システムの小型化を目指し、SiCモジュールの特長である高耐電圧に注目した新しい車両主回路システムの実現の可能性と、長期間使用するために必要なモジュールの実現の可能性をミニモデルで検証する。

【委託予定先】 公益財団法人鉄道総合技術研究所

<多様な電力融通システムを実現するSiC・GaN※2パワーデバイスを用いたY字電力ルータ基本セルの研究開発>

多様なニーズに応える電力融通システムを容易に構築できる高性能なSiCとGaNパワーデバイスを用いたY 字電力ルータ基本セルを設計・試作し、実用化課題を抽出する。

【委託予定先】 国立大学法人京都工芸繊維大学、公立大学法人首都大学東京

<次世代パワーデバイスを用いた発電電動一体ターボチャージャによる排熱回収システムの研究開発>

インバータで制御される発電電動機一体型ターボチャージャにより、低速トルクアップを行いエンジンのダウンサイジングによる低燃費化と、排気ガスエネルギーから得られた電気エネルギーによりエンジンに取り付けた発電電動機を駆動し大幅な省エネルギー化を図るシステムを開発する。

【委託予定先】 株式会社ACR

<コンパクト加速器を実現するための超高速•高電圧パルス電源の開発>

先端医療にも使用できる加速器の大幅なコンパクト化を実現し、運用コストも大幅に低減できる装置の研究開発の先導研究として、高速・高電圧SiCパワー半導体技術によって超高速・高電圧パルス電源を開発する。

【委託予定先】 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構、株式会社パルスパワー技術研究所

<小型高効率GaN発振器を用いたUV-C発生装置の研究開発>

GaNを用いた小型で高効率な自励式マイクロ波発振器を開発し、マイクロ波によって点灯する小型高密度の UV-C発生装置を開発する。

【委託予定先】 東京計器株式会社、株式会社プラズマアプリケーションズ

<SiC/GaNパワーデバイスMHz帯スイッチングDC-DCコンバータの先導研究>

鉄損と銅損の小さい高周波低損失リアクトル・トランスを開発し、SiCやGaNパワーデバイスの特徴を活かした高効率・小型軽量DC-DCコンバータを開発する。

【委託予定先】 国立大学法人信州大学、国立大学法人大阪大学

【用語解説】

※1 SiC
シリコンカーバイド(炭化ケイ素)。ケイ素と炭素の化合物で、これを用いて作った半導体デバイスと従来のシリコン半導体デバイスを比べると、内部の電力損失が1/100と小さく、高い周波数・高い温度(300℃程度まで。Siの場合は100℃程度まで)で使用することができる。
※2 GaN
窒化ガリウム。SiCと同様に、従来のシリコン半導体デバイスと比べ絶縁耐圧性能に優れる等、優れた性能を有する材料として期待されている。

3.問い合わせ先

(本ニュースリリースの内容についての問い合わせ先)

NEDO 電子・材料・ナノテクノロジー部 担当:杉山、山本、柚須 TEL:044-520-5211

(その他NEDO事業についての一般的な問い合わせ先)

NEDO 広報部 担当:坂本、佐藤、高津佐 TEL:044-520-5151 E-mail:nedo_press@ml.nedo.go.jp