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Press Release

ドイツ・シュパイヤー市でエネルギー地産地消型のスマートコミュニティを実証へ

―シュパイヤー市、電力公社と基本協定書を締結―
2015年7月24日
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構
理事長 古川一夫

NEDOは、ドイツのシュパイヤー市、シュパイヤー電力公社(SWS)と、同市内でスマートコミュニティ実証事業を実施することで合意、基本協定書(MOU)を締結しました。

この事業は、同市と同電力公社の全面協力のもと、2015年度から2017年度まで、太陽光発電で発電した電力を地産地消する「自己消費モデル」の確立を目指した技術を導入、実証するものです。

  • 実証サイト(ドイツ シュパイヤー市)の写真
    実証サイト(ドイツ シュパイヤー市)

1.概要

現在、ドイツは電力需要の20%以上を再生可能エネルギーで賄っており、ドイツ政府はその比率を2020年に35%、2050年に80%にする目標を掲げていますが、太陽光発電のコスト低減に伴い、すでにグリッドパリティ※1が成立しており、固定価格買取制度が事実上終了しています。このため、太陽光発電設備を設置した電力需要家が太陽光発電によって発電した電力を電力会社に売電するメリットが失われた状況になっています。また、太陽光発電からの逆潮流※2は配電線の容量制約から受け入れられにくく、既にインバータの出力抑制を住宅用太陽光発電設備にも課しており、太陽光発電によって発電した電力を極力、自家で消費し、電力会社に売電しないシステムを構築することが喫緊の課題となっています。

このような背景から、NEDOは昨年11月から、ドイツで、シュパイヤー市、シュパイヤー電力公社SWS(Stadwerke Speyer GmbH)などと協力し、エネルギー地産地消型のスマートコミュニティ実証事業に向けた事前調査を行ってきましたが、今回、スマートコミュニティ実証事業の基本協定書(MOU)を締結し、正式に実証事業を開始することに致しました。

NEDOは、2030年までに100%再生可能エネルギー導入を目標として掲げているドイツのラインラント=プファルツ州で、シュパイヤー市、シュパイヤー電力公社(SWS)、住宅供給公社GEWO(GEWO Wohnen GmbH)などと協力し、太陽光発電設備を設置した電力需要家の経済的なメリットを高めるとともに、逆潮流による配電系統の電力品質低下に対処するため、エネルギー地産地消型のスマートコミュニティ実証事業を開始します。

本事業は、NEDOと株式会社NTTドコモ、株式会社NTTファシリティーズ、日立化成株式会社、株式会社日立情報通信エンジニアリングとドイツのシュパイヤー電力公社(SWS)、住宅供給公社GEWOが共同で行います。事業期間は2015年度から2017年度まで、太陽光発電で発電した電力を地産地消する「自己消費モデル」の確立を目指した技術を導入し、実証するものです。

日本の優れた蓄電技術、ヒートポンプ温水器による蓄熱技術、HEMS(Home Energy Management System)の機能を実現する情報通信技術により実証システムを構築し、実際の生活環境のなかでの運転を通じて、太陽光発電で発電した電力を地産地消する太陽光発電の「自己消費モデル」を確立し、ドイツの重要課題である太陽光発電からの逆潮流抑制に貢献するとともに、住宅における熱を含めたトータルのエネルギーコストを低減する効果の実証も目指します。

なお、日本でも2012年7月に再生可能エネルギーの固定価格買取制度導入後、家庭の太陽光発電導入が伸びており、今回の実証の成果は、日本の将来の再生エネルギー導入促進にも貢献できるものと考えております。

本事業のイメージ図

同市内で7月23日に行われた署名式には、NEDO国吉理事、シュパイヤー市エガー市長、シュパイヤー電力公社(SWS)のビューレン社長が出席し、調印しました。

【参考:用語解説】

※1 グリッドパリティ
再生可能エネルギーの発電コストが、電力系統から購入する電気料金と等しくなること。
※2 逆潮流
太陽光・風力発電等の自家発電設備が電力系統に連系され運転されている状態において、消費する電力よりも発電する電力が大きくなり、発電者の構内から電力系統へ向かう電力の流れのこと。

2.問い合わせ先

(本ニュースリリースの内容についての問い合わせ先)

NEDO スマートコミュニティ部 担当:山川、黒澤、三宅 TEL:044-520-5274

(その他NEDO事業についての一般的な問い合わせ先)

NEDO 広報部 担当:佐藤、髙津佐、坂本 TEL:044-520-5151 E-mail:nedo_press@ml.nedo.go.jp