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Press Release

NEDOの成果搭載のスパコンが消費電力性能で世界ランキングの上位を独占

―「Shoubu(菖蒲)」などに搭載 高性能プロセッサ「PEZY-SC」が快挙―
2015年8月13日
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構
株式会社PEZY Computing

NEDOプロジェクトにおいて、(株)PEZY Computingが開発した高性能プロセッサ「PEZY-SC」が、スパコン「Shoubu(菖蒲)」、「Suiren Blue(青睡蓮)」、「Suiren(睡蓮)」に搭載され、スパコン消費電力性能の世界ランキング「The Green 500 List」の第1位~第3位を獲得、上位を独占しました。

  • 図1:PEZY-SCプロセッサ 図2:PEZY-SCボード16個搭載の演算Brick

1.概要

NEDOプロジェクト※1において、株式会社PEZY Computing(ペジーコンピューティング)が開発した高性能プロセッサ「PEZY-SC」が、スーパーコンピュータ(以下、スパコン)「Shoubu(菖蒲)※2」「Suiren Blue(青睡蓮)※3」「Suiren(睡蓮)※3」に搭載され、この度、消費電力あたりの性能を競う世界スパコンランキング「The Green 500 List※4」の第1位~第3位を獲得しました。

搭載されたプロセッサ「PEZY-SC」は、1チップ内に世界最大級の1,024個の演算コアを有することで超並列演算を可能とし、倍精度浮動小数点数演算1.5TFlops※5の演算性能を実現しています。PEZY-SCは、プロセッサ単体で見た場合の消費電力効率が25GFlops/W※5で世界最高レベルの省電力性能を達成しています。

スパコン「Shoubu(菖蒲)」は、この「PEZY-SC」を合計1,280個使用し、システム全体の理論性能として2PetaFlops級の演算能力を有しています。今年7月に発表されたスパコン性能ランキングの絶対性能を競うTop500リストにおいて、412.7TFlopsで160位にランクインしました。今回、Top500リストを省電力性能が高い順に並べ替えたGreen500リスト(8月1日発表)では、システム全体の電力効率として7,031MFlops/Wを記録し、世界1位にランクインしました。同様に、「Suiren Blue」は6,842MFlops/Wで2位、「Suiren」は6,217MFlops/Wで3位にランクインしました。

「Suiren」は、昨年11月のGreen500リストでも世界2位にランクインしており、「Shoubu」及び「Suiren Blue」は、「Suiren」をベースにシステム構成や液浸冷却の高度化を図るとともに、PEZY-SCプロセッサ本体に関しても半導体製造条件の最適化により周波数特性を改善し、消費電力性能の大幅な向上を実現しています。

現在スパコン、サーバーに代表される高性能コンピュータシステムを総括したHPC(High Performance Computing)分野においては、その演算能力の向上だけでなく、電力効率の改善がより一層強く求められており、高性能と低消費電力を両立させたPEZY-SCプロセッサを用いることで、小型ながら省電力・高性能なコンピュータシステムが実現できることが実証されました。

今後、株式会社PEZY Computingは、今回実証された消費電力性能の高さを活かして、HPC分野の実アプリケーションの実装と性能検証を進めて行く予定です。

【用語解説】

※1 NEDOプロジェクト
戦略的省エネルギー技術革新プログラム/実用化開発「バンプレス3次元積層技術を用いた省電力メニーコアプロセッサの開発」(2012~2013年度)
※2 スーパーコンピュータ「Shoubu(菖蒲)」
国立研究開発法人理化学研究所、株式会社ExaScaler(エクサスケーラー)と株式会社PEZY Computingが共同で開発・検証した製品。
※3 スーパーコンピュータ「Suiren Blue(青睡蓮)」、「Suiren(睡蓮)」
大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構(KEK)、株式会社ExaScaler(エクサスケーラー)と株式会社PEZY Computingが共同で開発・検証した製品。
※4 The Green 500 List
「Top500」とは、年に2回スパコンの研究者により発表される世界中のスパコンの性能ランキングで、そのうち1回は国際学会SC(International Conference for High Performance Computing, Networking, Storage and Analysis)で発表される。ランキングで比較される性能は、指定されたプログラムの実行速度により評価される。Green500リストとこの性能は指定されたプログラムの実行速度により評価される。Green500リストとは、この「Top500」に入る性能を持ったスパコンを、演算処理性能の絶対値ではなく消費電力1ワット当たりの演算処理性能により並べ変えたもので、電力効率の改善が不可欠な次世代スパコンの開発でも重要指標として注目されている。
※5 TFlops, GFlops/W
FlopsはFloating-point operations per secondの略であり、1秒間に実行できる浮動小数点数演算の回数を示す。1TFlopsの場合、1秒間に1Tera(テラ:1兆(10の12乗)の単位)回の浮動小数点数演算を行うことを意味する。また、Flops/Wは電力1ワットあたりでの演算量(Flops)を示す指標。1GFlops/Wの場合、1Wの電力を用いて、1秒間に1Giga(ギガ:10億(10の9乗)の単位)回の浮動小数点数演算が行えることを意味する。

2.問い合わせ先

(本ニュースリリースの内容についての問い合わせ先)

NEDO 省エネルギー部 担当:杉村、木下 TEL:044-520-5281

株式会社PEZY Computing 担当:鈴木 TEL:03-3525-4291 E-mail:info@pezy.co.jp

(その他NEDO事業についての一般的な問い合わせ先)

NEDO 広報部 担当:佐藤、髙津佐、坂本 TEL:044-520-5151 E-mail:nedo_press@ml.nedo.go.jp