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Press Release

立ち入り困難な崩落現場で活躍するロボットの実証実験を開始

―実用レベルでは世界初のワーム型機構で被災者発見が可能に―
2015年8月28日
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構
理事長 古川一夫

NEDOプロジェクトにおいて、(株)タウ技研が開発した災害調査ロボットの実証実験を開始します。

実証実験は、さがみロボット産業特区において、9月10日および17日の2日間、消防学校の模擬がれき施設で実施されます。

今回開発したロボットは、実用レベルでは世界初となるワーム型機構を搭載したもので、人の立ち入りが困難な崩落現場での被災者の発見などの活躍が期待され、本実証実験を通じてロボットの実用性を検証することで早期の実用化を目指します。

  • 写真 ロボットの外観
    ロボットの外観(写真提供:株式会社タウ技研)

1.概要

高度成長期(1950年代~1970年代)を中心に大量に整備された社会インフラや産業インフラの老朽化が課題になっています。例えば、社会インフラの一つであるトンネルにおいては、2012年12月に山梨県大月市で笹子トンネルの崩落事故が発生しています。

このような背景のもと、NEDOは2014年度から、「インフラ維持管理・更新等の社会課題対応システム開発プロジェクト」において、的確にインフラの状態を把握できるモニタリングシステムの技術開発及び維持管理を行うロボット・非破壊検査装置の技術開発を推進するとともに、人の立ち入りが困難もしくは人命に危険を及ぼすインフラ災害現場での情報収集を可能にするロボットの技術開発を推進しています。

本プロジェクトにおいて、株式会社タウ技研はトンネル災害や倒壊した建物のがれき等の内部を探索する災害調査ロボットを開発しています。本ロボットは、クローラ型の移動ロボットとワーム型の多関節ロボットを組み合わせた構成となっており、通常はクローラ型の移動ロボットで移動し、ワーム型の多関節ロボットが通常のクローラでは走行が困難な急斜面、段差やがれきの隙間に入り込み、先端に搭載されたセンサーにより、周辺の様子や被災者の呼吸等の情報を収集することが可能です。ワーム型機構による災害調査ロボットは実用レベルでは世界初となります。

今般、さがみロボット産業特区※1において、災害調査ロボットの実証実験を開始します。実証実験は9月10日および17日の2日間、神奈川県消防学校の模擬がれき施設を活用して、狭隘な隙間の通り抜けや段差を乗り越える動作の検証を行います。さがみロボット産業特区では、実証フィールドをシールドすることで本来は規制されている屋外でのUWB※2レーダーを用いた実証実験を行うことができます。

これら実証実験を通じて、実フィールドでのロボットの実用性を検証するとともに、災害調査対応ロボット開発を継続に実施し、早期の実用化を目指します。

【参考:用語解説】

※1 さがみロボット産業特区
神奈川県内の相模原市を中心としたさがみ縦貫道路沿線地域等を対象地域とし、急速に進む高齢化やいつ起こるか分からない自然災害から県民のいのちを守るために生活支援ロボットの実用化と普及を目指した地域活性化総合特区。
※2 UWB
Ultra Wide Bandの略。この帯域を使用したレーダーは人間の呼吸や心拍を検出できることから災害時における被災者の探索への応用が期待されています。

2.問い合わせ先

(本ニュースリリースの内容についての問い合わせ先)

NEDO ロボット・機械システム部 担当:菅野、山口、安川(裕) TEL:044-520-5241

(その他NEDO事業についての一般的な問い合わせ先)

NEDO 広報部 担当:髙津佐、坂本、佐藤 TEL:044-520-5151 E-mail:nedo_press@ml.nedo.go.jp