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Press Release

太陽光発電の大量導入社会を支えるプロジェクトで新たにテーマを採択

―太陽光発電のリサイクル社会構築や発電コスト低減を目指す―
2015年9月16日
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構
理事長 古川一夫

NEDOは、太陽光発電の持続的発展に向けて、「太陽光発電リサイクル技術開発プロジェクト」で5件、「太陽光発電システム効率向上・維持管理技術開発プロジェクト」で2件の技術開発テーマを新たに採択しました。

「太陽光発電リサイクル技術開発プロジェクト」では、太陽光発電モジュールの低コストリサイクル処理技術や、有価物の回収率向上や回収物の高純度化技術の開発と実証を、「太陽光発電システム効率向上・維持管理技術開発プロジェクト」では、工事を含む周辺機器や維持管理の低コスト化技術の開発と実証を行い、太陽光発電の大量導入社会を支える太陽光発電のリサイクル社会構築や発電コスト低減を目指します。

1.概要

【1】太陽光発電リサイクル技術開発プロジェクト

太陽光発電の大量導入に伴い、使用済み太陽光発電システムが将来大量に発生することが予想されますが、そこから生じる廃棄物の量を最小化し、発電コストにも影響する処理コストを低減することが、太陽光発電を社会に定着させるためには必要です。

そこで、太陽電池モジュールの分解処理コストとして5円/Wを目標に掲げ、太陽光発電モジュールのリサイクル処理技術、有価物の回収率向上技術、回収物高純度化技術を開発し、その効果を実証試験により検証します。

【採択テーマ例】

ホットナイフ分離法によるガラスと金属の完全リサイクル技術開発(株式会社浜田、株式会社エヌ・ピー・シー)

結晶シリコン系太陽電池モジュールの分解処理を目的とし、ガラスとシリコンセルの間の封止剤(EVA)層を加熱した刃で切断し、ガラスやシリコンセルを破砕せずに分離回収できる「ホットナイフ」技術を開発すると共に、回収したガラスや金属等を全て再資源化するための設備及びプロセスの設計・開発を実施。

図1.ホットナイフによるガラスとセル等の分離プロセス

図1.ホットナイフによるガラスとセル等の分離プロセス

【2】太陽光発電システム効率向上・維持管理技術開発プロジェクト

太陽光発電の発電コストは家庭用電力料金並まで低減してきたものの、他の電源と比較すると割高です。太陽電池モジュールの生産技術の向上や価格競争等によりモジュール価格は低減してきましたが、更なる発電コスト低減のためにはモジュールのみならず、周辺機器や維持管理も含めた発電システム全体として低コスト化のための技術開発が必要です。

そのため、当プロジェクトでは発電コスト低減に向け、以下の技術開発と実証試験を実施します。

  • 工事を含む周辺機器コスト全体を10%以上削減する低コスト化技術の開発(発電コスト換算で2円/kWh 以上の削減効果)
  • 維持管理コストを30%以上削減する低コスト化技術の開発(発電コスト換算で1円/kWh以上の削減効果)
    これらにより、2020年の太陽光発電の発電コスト目標14円/kWh達成に貢献します。

【採択テーマ例】

高耐久軽量低コスト架台開発と最適基礎構造適用研究(奥地建産株式会社)

設置する地盤の状況や環境に応じて基礎と架台の最適な組合せを設計し、低コスト化を図る。

具体的には、耐久性と軽量性を兼ね備えたトラス構造などを用いた架台の低コスト設計・施工技術の開発および、太陽光発電システム特有の腐食影響の検証と共に土質状況により影響を受け易い地際の腐食対策技術の開発を実施することにより、太陽光発電システムの初期コストと維持管理コストの双方でコスト低減を実現する。

2.採択テーマ一覧

【1】太陽光発電リサイクル技術開発プロジェクト
1 「ウェット法による結晶系太陽電池モジュールの高度リサイクル実用化技術開発」
東邦化成株式会社
2 「合わせガラス型太陽電池の低コスト分解処理技術実証」
ソーラーフロンティア株式会社
3 「PVシステム低コスト汎用リサイクル処理手法に関する研究開発」
株式会社新菱
4 「結晶シリコン太陽電池モジュールのリサイクル技術実証」
三菱マテリアル株式会社
5 「ホットナイフ分離法によるガラスと金属の完全リサイクル技術開発」
株式会社浜田、株式会社エヌ・ピー・シー
【2】太陽光発電システム効率向上・維持管理技術開発プロジェクト
1 「高耐久軽量低コスト架台開発と最適基礎構造適用研究」
奥地建産株式会社
2 「分散型PCSメガソーラーへの遠隔診断制御クラウドと対処手順の開発」
地域エネルギー株式会社、NPO法人太陽光発電所ネットワーク

【用語解説】

※ トラス構造: 三角形を基本単位に、その集合体で形成された構造。

3.問い合わせ先

(本ニュースリリースの内容についての問い合わせ先)

NEDO 新エネルギー部 担当:穂積、西村 TEL:044-520-5277

(その他NEDO事業についての一般的な問い合わせ先)

NEDO 広報部 担当:坂本、佐藤、髙津佐 TEL:044-520-5151 E-mail:nedo_press@ml.nedo.go.jp