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Press Release

次世代ガス化システム技術開発に着手

―既存IGCCの効率を上回るシステム開発を目指す―
2015年12月18日
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構
理事長 古川一夫

NEDOは、石炭火力発電で排出される温室効果ガスを一層削減するため、次世代ガス化システム技術開発に着手します。

2020年以降の実用化を見込む石炭ガス化複合発電(IGCC、1,500℃級ガスタービンで送電端効率46~48%)を上回る高効率石炭ガス化発電システムが見通せる基盤技術の開発に取り組み、2030年頃の実用化を目指します。

  • 図 次世代ガス化システムイメージ図
    次世代ガス化システムイメージ図

1.概要

石炭は埋蔵量が豊富で、低価格かつ安定供給性に優れたエネルギー源です。2015年7月に、経済産業省が取りまとめた「長期エネルギー需給見通し」においても、石炭火力は2030年時点の総発電電力量の約26%を占めるとされているなど、日本にとって重要なエネルギー資源です。また、「次世代火力発電に係る技術ロードマップ中間とりまとめ」(2015年7月、次世代火力発電の早期実現に向けた協議会)においては、温室効果ガス削減目標達成に向けて、火力発電の高効率化が必要とされています。

そこで今般、NEDOは、IGCC※1ガス化炉内に水蒸気を添加することで、冷ガス効率※2および送電端効率※3が向上する、次世代ガス化システムの技術開発に着手し、2030年頃の実用化を目指します。

IGCCは、石炭をガス化してガスタービンで燃焼させるシステムで、石炭のガス化反応の熱源として石炭を部分燃焼させています。この石炭ガス化反応の一部を、ガスタービン排熱を利用して作る水蒸気で促進させることで、冷ガス効率を向上させます。水蒸気を抽気することで、蒸気タービンの出力は低下するものの、冷ガス効率の向上によりガスタービン出力が増加するため、システム全体での発電出力、送電端効率の向上が期待されます。

本事業では、既存のIGCCシステム(1,500℃級ガスタービンで送電端効率46~48%)を上回る高効率石炭ガス化発電システムが見通せる基盤技術開発を実施します。

具体的には、一般財団法人電力中央研究所を委託先として、小型ガス化炉による水蒸気添加効果を評価するとともに、エネルギー効率の高い酸素製造装置と組み合わせた水蒸気添加IGCCシステムの成立性を検証します。

2.事業の内容

(1)事業名
次世代ガス化システム技術開発
(2)事業総額
約5.2億円
(3)期間
2015~2018年度
(4)委託予定先
一般財団法人電力中央研究所

【用語解説】

※1 IGCC
Integrated coal Gasification Combined Cycleの略称で、石炭を熱分解させてCOとH2を含むガス燃料を生産し、ガスタービンとガスタービン排熱を回収して発生する水蒸気によって駆動される蒸気タービンで発電する複合発電設備。
※2 冷ガス効率
石炭の発熱量が生成ガスの発熱量に転換した割合。
※3 送電端効率
石炭の発熱量が発電所から送電される電気エネルギーに転換した割合。

3.問い合わせ先

(本ニュースリリースの内容についての問い合わせ先)

NEDO 環境部 担当:佐藤(順)、山本(誠)、在間 TEL:044-520-5293

(その他NEDO事業についての一般的な問い合わせ先)

NEDO 広報部 担当:坂本、佐藤、髙津佐 TEL:044-520-5151 E-mail:nedo_press@ml.nedo.go.jp