本文へジャンプ

Press Release

「WINDSネットワーク」を設立

―CMOSイメージャを用いた高速画像処理の用途拡大を目指す―
2016年2月24日
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構
理事長 古川一夫

NEDOは、「クリーンデバイス社会実装推進事業」で高感度・高速・低ノイズCMOSイメージャを用いた高速画像処理の実用化を目指しています。

今般、高速画像処理のさらなる普及と用途拡大、新産業創出を目指し、コンソーシアム形式による新たな推進体制「WINDSネットワーク(Network for World Initiative of Novel Devices and Systems)」を設立し、2月24日に設立記念総会を開催しました。

1. 概要

従来のCMOSイメージャ※1ならびに画像処理技術は、画像の解像度ならびに感度の向上に注力し、その進歩は人間をはるかに超えて、デジタルカメラやスマートフォンに対して、その性能の格段の進歩に寄与してきました。この分野において、日本の技術は世界をリードし、世界シェアは日本が50%を超える予測があります。しかしながら、デジタルカメラやスマートフォン以外の分野では、CMOSイメージャの高感度・高速・低ノイズという特徴を十分生かし切れているとは言いがたく、応用展開が十分ではありませんでした。

そこで、クリーンデバイス社会実装推進事業※2で特に、高速のフレームレート※3の撮像・処理を実現する高速画像処理技術※4を技術基盤として、新たな応用分野を幅広く開拓し、新産業創出に向けた、新たな推進体制「WINDSネットワーク(Network for World Initiative of Novel Devices and Systems)」を設立しました。

WINDSネットワークは、高速画像処理技術を様々な分野に広く展開し、情報交換の場を提供する推進体制です。できるだけ多くの企業や団体が参加できるように、制約を極力廃した「ゆるやかな」組織として構成しています。従来のコンソーシアムとは違って、画像処理に関連した、デバイス事業者やサービス事業者のみならず、ユーザ企業の参加を広く求めており、ユーザ企業を加えたデバイス事業者とサービス事業者のネットワークを構築し、新産業創出を推進する新たな試みとなります。

WINDSネットワークは、ソニー株式会社 鈴木智行 副社長を会長として、本日(2月24日)設立し、これを記念して設立記念総会を開催しました。設立記念総会では、WINDSネットワークのスキームに関する説明のほか、先進企業の取り組みや最新の技術動向等を紹介します。NEDOは、これを応援します。

2.「WINDSネットワーク」の特徴

WINDSネットワークは、WINDSフォーラムとWINDSアライアンスを中心に活動を行います。会員は企業全体でも、部や課の単位での加入も可能とし、新しい応用を創出するためのゆるやかな組織とすることを特徴にしています。これにより、最終的には会員数、300組織を目指しています。

(1)WINDSフォーラム

あらゆる事業分野の参加企業・団体等に対し、セミナー活動や意見・情報交換を通じて、高速画像処理技術に関する情報の提供をします。当該技術の応用展開に関する討議を行い、要望に応じて事業化にいたる研究・技術開拓のサポートを行います。

(2)WINDSアライアンス

画像処理の応用事例として先行するユースケース(応用用途)の検討・実装・評価を行い、技術応用の可能性について実証します。ここで得た情報や成果はWINDSフォーラムにフィードバックして、さらなるユースケースを検討・創出します。また、こうした活動過程において、共通仕様の策定には技術の標準化にも取り組んでいきます。

【用語解説】

※1 CMOSイメージャ
CMOSイメージャは、CMOS(Complementary MOS:相補性金属酸化膜半導体)を用いた固体撮像素子。光を電気信号に変換する半導体(撮像素子)です。人間の目に例えれば網膜に相当する部分と言われています。
※2 クリーンデバイス社会実装推進事業
「クリーンデバイス社会実装推進事業/高感度・高速・低ノイズCMOSイメージャを用いた高速画像処理の実用化」において、東京大学、ソニー(株)、日産自動車(株)、(株)エクスビジョンは、高感度・高速・低ノイズCMOSイメージャを用いた高速画像処理の応用による新たな用途を開拓すべく、それぞれロボット、積層型デバイス(センサー部や回路部などを積層したデバイスで高機能化が期待できる。)、自動車、ジェスチャーでの医療機器操作の各応用システムの開発に取り組んでいます。
※3 フレームレート
動画像を表示する際、あるいは撮像する際、毎秒あたり複数の静止画像を生成して高速に書き換えており、この画像の書き換えを1秒あたり何回行うかを表す単位をfps(frame per second)と表します。
※4 高速画像処理技術
通常の画像処理で用いられるフレームレートは(従来のTVの画像処理の場合で約30フレーム/秒)に対して、それを上回る1秒あたり100~1,000枚の画像を、同じ処理速度で実行できる処理を意味します。高速画像処理は撮像と画像処理を高速化するものであるため、高フレームレートかつ遅れの感じられない高速画像処理を実現することができます。

3.問い合わせ先

(本ニュースリリースの内容についての問い合わせ先)

NEDO 電子・材料・ナノテクノロジー部 担当:栗原 TEL:044-520-5211

(その他NEDO事業についての一般的な問い合わせ先)

NEDO 広報部 担当:坂本、佐藤、髙津佐 TEL:044-520-5151 E-mail:nedo_press@ml.nedo.go.jp