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Press Release

再生可能エネルギー熱利用の技術開発6テーマに着手

―低コスト化と普及促進を目指す―
2016年2月25日
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構
理事長 古川一夫

NEDOは、都市域での地中熱利用システム普及に貢献する技術の開発や、再生可能エネルギー熱利用システムの性能を適正評価するシミュレーション技術開発など、再生可能エネルギー熱利用の低コスト化と普及促進を実現するための技術開発6テーマに着手します。

プロジェクトは2018年度まで実施し、地中熱利用システムについて導入コスト・運用コストをそれぞれ20%低減、その他再生可能エネルギー熱利用システムについて導入コストを10%程度低減することを目指します。

1.概要

再生可能エネルギーにより発生した熱を直接利用することは、電力への変換や送電等のロスを伴わないことから、電気利用と比較して効率が高く、エネルギー利用形態の多様化を図ることが可能です。また、エネルギーセキュリティー確保に大きく寄与できることが期待されています。一方、得られる性能に比べて導入コストが既存技術より割高であること、要素技術の組合せで検討されているためシステム全体の最適効率の検討がなされていないことなど、多くの課題も抱えています。

このような背景のもと、NEDOでは、研究開発プロジェクト「再生可能エネルギー熱利用技術開発」(2014~2018年度)において、再生可能エネルギー熱利用のコストダウンを促し、その普及拡大に貢献することを目的とした技術開発に取り組んでいます。これまで、本プロジェクトでは、コストダウンを目的とした地中熱利用技術およびシステムの開発、各種再生可能エネルギー熱を利用するトータルシステムの高効率化・規格化、評価技術の高精度化などの開発を行ってきました。

これらに加えて、今般、都市域での地中熱利用システム普及に貢献する技術開発や、再生可能エネルギー熱を利用するシステムの性能を適正に評価するシミュレーション技術開発など、新たに6テーマを採択しました。

これらの技術開発により、2018年度までに地中熱利用システムについて導入コスト・運用コストをそれぞれ20%低減、その他再生可能エネルギー熱利用システムについて導入コストを10%程度低減することを目指します。

2.採択テーマと委託予定先

【1】都市インフラ活用型地中熱利用システムの開発

地下構築物施工時に熱交換器を埋設する工法、並びに、狭小な都市域で設置しやすい小型かつ省電力の地中熱一体型エアコン等を開発します。これにより、都市部において導入可能で低コストな地中熱利用システムの普及を目指します。

<委託予定先>三菱マテリアルテクノ株式会社、国立大学法人秋田大学、日本ピーマック株式会社

【2】都市域における、オープンループシステムによる地下水の大規模熱源利用のための技術開発

地下帯水層の位置や水位を明らかにする、低コストで効率的な地下水観測・管理技術を開発します。これを活用することで、都市域において地下水を大規模熱源として利用するオープンループ型地中熱利用システム※1の普及を目指します。

<委託予定先>一般財団法人地域地盤環境研究所、株式会社環境総合テクノス、国立大学法人岡山大学

【3】オープンループ型地中熱利用システムの高効率化とポテンシャル評価手法の研究開発

地下水をヒートポンプの熱源に利用可能な地域の抽出とポテンシャル評価の手法、並びに、地下水が豊富な地域特性を生かした低コストな掘削技術適用可能地の抽出や地中熱交換器等を開発します。これらにより、地下水を熱源利用するオープンループ型地中熱利用システムの普及を目指します。

<委託予定先>国立大学法人岐阜大学、東邦地水株式会社、株式会社テイコク

【4】地中熱利用システムを含む空調熱源トータルシステムシミュレーションの開発

建物空調システムの設計において設備容量を適正化するため、地中熱利用を含む建物空調熱源システムの設計から運用に至るシミュレーション技術を開発します。これを利用して設備コストを削減するとともに、最適な条件下で運転を行うことで運用コスト削減を行い、地中熱利用システムの普及を目指します。

<委託予定先>株式会社日建設計総合研究所、公立大学法人名古屋市立大学

【5】太陽熱集熱システム最適化手法の研究開発

実使用環境下で太陽熱集熱機器の実証試験を行い、性能を適正に評価する太陽熱集熱システム最適化手法を開発します。これを利用して機器の選定を行うことで設備コスト削減を目指します。また、開発した手法を基に一般利用可能な設計ツールを作成し、太陽熱集熱機器の普及を目指します。

<委託予定先>一般社団法人ソーラーシステム振興協会、学校法人名城大学、国立研究開発法人建築研究所

【6】太陽熱を利用した熱音響冷凍機による雪室冷却装置の開発

熱音響冷凍機※2と太陽熱集熱器を組み合わせた雪室冷却装置の開発と、雪室の断熱壁性能改良を進めます。これらにより、冷却性能を高めることで貯雪量を減らし、雪室を小型化することで雪冷熱を利用する冷房システムの導入コスト削減を目指します。

<委託予定先>新潟県工業技術総合研究所、学校法人東海大学、新潟機器株式会社

【用語解説】

※1 オープンループ型地中熱利用システム
帯水層から揚水した地下水熱をヒートポンプで熱交換利用する方式のシステム。

(参考)クローズドループ型地中熱利用システム
地中熱を取り出す熱交換器内で流体を循環させてヒートポンプで熱交換利用する方式のシステム。

  • 図 オープンループ型地中熱利用システム

※2 熱音響冷凍機
ループ管に封入した気体に音波で圧縮-加熱-膨張-冷却サイクルを発生させる熱音響現象を利用した冷凍機。

3.問い合わせ先

(本ニュースリリースの内容についての問い合わせ先)

NEDO 新エネルギー部 担当:田中(順)、村上 TEL:044-520-5183

(その他NEDO事業についての一般的な問い合わせ先)

NEDO 広報部 担当:髙津佐、坂本、佐藤 TEL:044-520-5151 E-mail:nedo_press@ml.nedo.go.jp