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Press Release

創薬支援システムの開発に向け日仏共同研究へ

―先進的バイオイメージング技術により新薬開発を加速―
2016年6月6日
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構
理事長 古川一夫

NEDOプロジェクトにおいて、コニカミノルタ(株)はフランスのパスツール研究所、バイオアクシャル社と、創薬支援システムの開発に関する共同研究を行うことで合意、6月3日(現地時間)、パリ市内の同研究所で調印を行いました。

本共同研究では、細胞中のタンパク質等の挙動を高い解像度で観察し、創薬に活かす先進的バイオイメージング技術を開発し、新薬開発のスピードアップを目指します。

1.概要

新薬の開発では、薬剤候補が臨床試験において期待どおりの成果を挙げる率が低いことが研究費を増大させる課題となっています。この解決策のひとつとして、当該薬剤が細胞内のタンパク質にどのような影響を与えるかを見極めることが有効であり、そのためのツールとして革新的なイメージング技術(可視化技術)が求められています。このような背景のもと、NEDOの「コファンド事業/フランスBpifranceとの国際研究開発・実証事業」において、委託先であるコニカミノルタ(株)は、新薬開発のスピードアップを目指した創薬支援システムの開発を実施しています。

今般、NEDOプロジェクトにおいて、コニカミノルタ(株)は、フランスのパスツール研究所、バイオアクシャル社と、細胞中のタンパク質等の挙動を高い解像度で観察し、創薬に活かすバイオイメージング技術に関する共同研究を行うことで合意し、6月3日(現地時間)、パリ市内の同研究所で調印を行いました。

本共同研究では、具体的には、コニカミノルタ(株)が開発した蛍光ナノ粒子(下図参照)を結合させて細胞内で観察したい場所を同定する技術と、パスツール研究所とバイオアクシャル社が開発したナノメーターレベルで画像を解析する超解像画像観察装置とが連携することで、新しいバイオイメージング技術の道が拓けます。この新技術は、新薬剤挙動の解明に大きな力を発揮するものと考えられ、この取り組みを通じて新薬開発のスピードアップを目指します。

図 蛍光ナノ粒子

別の種類の細胞を検出する赤、青2種類の蛍光ナノ粒子が多数細胞表面に付着している。
 

2.コニカミノルタ(株)の技術紹介

細胞イメージングや生体イメージングの研究開発に利用されている蛍光検出技術の一分野として、有機蛍光色素を用いた検出技術があります。従来の有機蛍光色素を用いた標識材技術は、感度や定量性(量を測定する精度)が低い、退色する、という課題がありました。

コニカミノルタ(株)は、写真フィルムで培った微粒子操作技術を応用し、これらの課題を解決できる、従来の蛍光色素の約3万倍の輝度と、高い光耐久性を持つ蛍光ナノ粒子の開発に成功しています。さらに、この蛍光ナノ粒子と抗体を結合するなど生体物質への親和性をもたせることで、細胞やがん組織切片のタンパク質を1粒子ずつカウントする「1粒子蛍光イメージング」に成功しています。

【用語解説】

※ コファンド事業
NEDOが海外の技術開発マネジメント機関等と「コファンド形式」等により連携し、日本の企業(研究機関、大学等とのコンソーシアムも可)が、相手国企業等との相互補完的なWin-Winの関係を構築して行う国際共同研究を支援することにより、日本技術の海外展開の推進を目指した事業。その中で、今回の事業は、NEDOとフランスBpifranceとのコファンド形式により、以下の体制にて実施しているもの。

  • 図:コニカミノルタ(株)の技術紹介

3.問い合わせ先

(本ニュースリリースの内容についての問い合わせ先)

NEDO ロボット・AI部 担当:西田、原 TEL:044-520-5241

(その他NEDO事業についての一般的な問い合わせ先)

NEDO 広報部 担当:髙津佐、坂本、佐藤、藤本 TEL:044-520-5151 E-mail:nedo_press@ml.nedo.go.jp