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Press Release

EUV光源、発光効率4.0%で250W出力を達成

―最先端半導体量産適用可能レベルの発光に成功―
2016年7月6日
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構
ギガフォトン株式会社

NEDOプロジェクトにおいて、ギガフォトン(株)は、現在開発中の極端紫外線(EUV)スキャナー用レーザー生成プラズマ(LPP)光源のプロトタイプ機で発光効率4.0%、最先端半導体量産適用可能レベルである250Wの発光出力、および130W以上の出力で119時間の連続運転に成功しました。この成果により量産対応EUVスキャナーの実現に向けて大きく進捗しました。

1.概要

IT機器の高性能化・省電力化・低コスト化は、半導体をより小さくする微細化技術によって実現されます。IoT社会の実現のためにも、さらなる微細化技術が求められています。

昨年、NEDOの「戦略的省エネルギー技術革新プログラム事業」において、ギガフォトン株式会社は、高出力検証機(EUVスキャナー※1用レーザー生成プラズマ(LPP)光源※2のプロトタイプ機)にて、エネルギー安定性※3平均0.5%以下、ロジック生産適用可能レベルである108Wの発光出力で24時間の連続運転に成功しました。これは、これまでNEDOの助成等により開発を続けてきた、20μm以下の微小ドロップレット※4の供給技術、短波長の固体レーザーによるプリパルスレーザー※5とCO2レーザーによるメインパルスレーザー※6を組み合わせ、磁場を使ったデブリ除去技術※7をより進化させ、さらにエネルギー制御技術の改善により、量産工場での使用を模擬した運転パターンにて成功したものです。

さらに、高出力の連続運転を目指して研究開発に取り組み、今般、発光効率※84.0%で最先端半導体量産適用可能レベルである250Wの発光出力を、また130W以上の出力で119時間の連続運転にも成功しました。この成果により量産対応EUVスキャナーの実現に向けて大きく進捗しました。

  • 連続運転データの図
    図. 連続運転データ

2.今後の予定

ギガフォトン(株)では、半導体量産工場での使用を想定して設計したEUV光源の高出力検証機の稼働も併せて開始しており、引き続き最先端半導体量産への適用を目指して高稼働率、高信頼性EUV光源の開発を進めていきます。またこの高出力検証機は、省電力CO2レーザーの導入とEUV光の発光効率の向上を実証し、省エネルギー化を目指します。

【用語解説】

※1 EUVスキャナー
極端紫外線(EUV:Extreme Ultraviolet)を用いた半導体用次世代露光機
※2 レーザー生成プラズマ(LPP)光源
特定の物質に強いレーザー光を集光してプラズマを作りEUVを取り出す光源(LPP:Laser Produced Plasma)
※3 エネルギー安定性
発光されるEUV光エネルギーの平均値からの安定度合
※4 微小ドロップレット
EUV発光のための燃料となるスズ液滴
※5 プリパルスレーザー
スズ液滴を分散させるためにEUV発光前に照射するレーザー
※6 メインパルスレーザー
EUV発光をさせるために照射するレーザー
※7 デブリ除去技術
EUV発光時に生成される副生成物を除去する技術
※8 発光効率
投入するCO2レーザーエネルギーと出力されるEUV光エネルギーの比率

3.問い合わせ先

(本ニュースリリースの内容についての問い合わせ先)

NEDO 省エネルギー部 担当:立岩、岩坪 TEL:044-520-5281

ギガフォトン(株) 経営企画部 担当:松井 TEL:0285-37-6931

(その他NEDO事業についての一般的な問い合わせ先)

NEDO 広報部 担当:坂本、佐藤、髙津佐、藤本 TEL:044-520-5151 E-mail:nedo_press@ml.nedo.go.jp