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Press Release

ダム・橋梁点検用ロボットの実証実験を実施へ

―点検支援の有効性検証、早期実用化を目指す―
2016年10月18日
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構
理事長 古川一夫

NEDOプロジェクトにおいて、(株)キュー・アイが開発したダム調査ロボットシステムと、富士フイルム(株)が開発した橋梁点検用ロボットの実証試験を神奈川県内で実施します。

実証実験は、同県内のダムと道路橋で実施し、ロボットの点検支援技術の有効性をそれぞれ検証します。具体的には、ダムでは自航可能な水中ロボットとそれを水面から吊り下げる水上ロボットの連携動作によるダム壁面の水中撮影を実施し、道路橋ではロボットが桁下を移動しながら桁の撮影と画像処理を実施します。

今回の実証実験は、さがみロボット産業特区の取り組みの一環として実施されるもので、今後、両社は神奈川県と連携しながらロボットの早期実用化を目指します。

  •  ダム調査ロボットシステムと橋梁近接目視代替ロボットの写真

1.概要

ダムや橋梁などの社会インフラは、今後、建設から50年を経過するものが加速度的に増加し、それらの老朽化に対応するための十分な資金と高度な維持管理の専門知識を有する人材不足が大きな社会問題となっています。このような背景のもと、NEDOでは2014年度から「インフラ維持管理・更新等の社会課題対応システム開発プロジェクト」において、ダムや橋梁など既存インフラの状態に応じた効果的かつ効率的な維持管理・更新等を図る取り組みとして、インフラ構造物に対して人間の立ち入りが困難な箇所へ移動し、インフラの維持管理に必要な情報を取得するロボットの研究開発を推進しています。

本プロジェクトにおいて、株式会社キュー・アイが開発したダム調査ロボットシステムと、富士フイルム株式会社が開発した橋梁点検用ロボットの実証試験を神奈川県内のダムと道路橋でそれぞれ10月に実施します。

(株)キュー・アイは、水上、水中のロボットの連携により、ダム施設の堤体の水中部をカメラで撮影し、その劣化状態の点検を行うべく、水中ロボットによる壁面の自動調査機能や、水上ロボットが壁面に吸着し、停留する機能等について実証を行い、その有効性を検証します。

富士フイルム(株)は、株式会社イクシスリサーチおよび一般財団法人首都高速道路技術センターと共同で、橋梁点検用のステレオカメラ(複眼式撮像装置)※1を搭載した橋梁近接目視代替ロボットを開発しています。主桁吊下げ型目視点検ロボットが桁下を移動し、桁の撮影および画像処理を行うことで損傷を検出し、近接目視を主体とする点検の支援が可能かなど、その有効性を検証します。

今回の実証試験は、さがみロボット産業特区※2の取り組みの一環として実施されるもので、今年5月に神奈川県が公募した「ロボット実証実験支援事業」の支援によるものです。今後、両社は神奈川県と連携しながらダムおよび橋梁点検用ロボットの早期実用化を目指します。

<実証実験の概要>

対象ロボット 日時・場所 内容
ダム調査ロボットシステム
【(株)キュー・アイ】
10月24日(月)~25日(火)
城山ダム(神奈川県相模原市)
水中、水上ロボットの連携動作によりダム堤体壁面をカメラ撮影し、劣化状態の点検を行う。
ステレオカメラを搭載した橋梁近接目視代替ロボット
【富士フイルム(株)】
10月28日(金)
毘沙門橋(神奈川県伊勢原市)
主桁吊下げ型目視点検ロボットが桁下を移動し、部材の写真撮影・録画を行いデータを収集する。

【用語解説】

※1 ステレオカメラ(複眼式撮像装置)
2台のカメラで異なった視点から同一の対象物を撮影することにより、斜め方向の撮影画像から正確なひび割れ幅などの情報を得ることができるカメラシステム。
※2 さがみロボット産業特区
神奈川県のさがみ縦貫道路沿線地域等を対象地域とし、急速に進む高齢化やいつ起こるか分からない自然災害から県民の「いのち」を守るために生活支援ロボットの実用化と普及を目指した地域活性化総合特区。

2.問い合わせ先

(本ニュースリリースの内容についての問い合わせ先)

NEDO ロボット・AI部 担当:川上、長野、安川、内山 TEL:044-520-5241

(その他NEDO事業についての一般的な問い合わせ先)

NEDO 広報部 担当:髙津佐、坂本、藤本 TEL:044-520-5151 E-mail:nedo_press@ml.nedo.go.jp