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Press Release

マルチローター機を活用した土石流災害予測シミュレーションの実証実験を実施

―国土交通省と連携し、災害対応ロボットの実用化を加速―
2016年11月24日
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構
理事長 古川 一夫

NEDOプロジェクトにおいて、国際航業(株)、東北大学、(株)エンルート、工学院大学および(株)フィールドプロは11月24日、長崎県の雲仙普賢岳においてマルチローター機を活用した土石流災害予測シミュレーションの実証実験を行いました。マルチローター機と土砂サンプリングデバイスを用いて立入制限区域を想定した場所の土砂を採取し、起こり得る土石流災害をシミュレーションする技術の有効性を検証しました。

本実証実験は、国土交通省協力のもとに実施しているもので、プロジェクト終了の2017年度まで引き続き同省と連携しながら実証実験およびロボットの改良を継続することで、実用化を加速します。

  • 写真:マルチローター機と雲仙普賢岳のイメージ/土砂サンプリングデバイス

1.概要

日本に分布する110もの活火山では、頻繁に噴火が発生し、時には犠牲者を出す事態にまで発展するため、火山周辺など立入制限区域内における早期の調査は喫緊の課題となっています。このような背景のもと、NEDOでは2014年度から「インフラ維持管理・更新等の社会課題対応システム開発プロジェクト」を推進しており、小規模でも大きな被害が想定される「土石流災害」に着目し、高精度な予測シミュレーションを行うための研究開発を行っています。具体的には、マルチローター機※1の自律飛行により、立入制限区域内で、高精細な画像データ取得や三次元地形を取得するシステムや、土砂サンプリングデバイス※2の研究開発を進めています。

今般、このプロジェクトにおいて、国際航業株式会社、国立大学法人東北大学、株式会社エンルート、学校法人工学院大学および株式会社フィールドプロは共同で、11月24日、国土交通省九州地方整備局雲仙復興事務所の協力のもと、長崎県の雲仙普賢岳・水無川1号砂防堰堤左岸において実証実験を実施しました。実証実験では、マルチローター機が土砂サンプリングデバイスを吊り下げ、立入制限区域を想定した場所まで運び、所定の場所でこのデバイスを着地させ、ローラーを逆回転させることにより土砂を採取した上で、マルチローター機により土砂とデバイスを回収するといった実用化に向けた検証を行いました。複数個所で採取した土砂の粒度を分析することで、土石流災害をシミュレーションを用いて見える化することが可能です。

今後、様々な火山環境において実証試験を繰り返してシステムの改良を行い、十分実用に耐え得る火山調査システムの実現を目指します。人が立ち入ることができない区域でのデータ取得と災害シミュレーションを可能にすることで、土石流災害の防災や減災に繋げることを期待します。またNEDOは、今後も国土交通省と引き続き連携しながら、プロジェクト終了の2017年度まで実証実験およびロボットの改良を継続することで、実用化を加速します。

<実証実験の概要>

■日時: 
2016年11月24日(木) 9時00分~11時30分
■場所: 
雲仙普賢岳・水無川1号砂防堰堤左岸(長崎県島原市白谷町地先)
■内容: 
マルチローター機で土砂サンプリングデバイスを運搬し、土砂採取を行いデータを収集

【用語解説】

※1 マルチローター機
複数のプロペラを連携動作させることで自由な方向への飛行、及び空中ホバリングが可能な飛行体。
※2 土砂サンプリングデバイス
地表の土砂を採取する装置。ローラーが地面を崩し、それを巻き込むことで採取を行う。細かい粒子から最大で6cm程度までの火山噴出物が取得可能。

2.問い合わせ先

(本ニュースリリースの内容についての問い合わせ先)

NEDO ロボット・AI部 担当:安川、川上、内山 TEL:044-520-5241

(その他NEDO事業についての一般的な問い合わせ先)

NEDO 広報部 担当:藤本、髙津佐、坂本 TEL:044-520-5151 E-mail:nedo_press@ml.nedo.go.jp