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Press Release

半導体製造装置用のプラズマ評価ツールを商品化

―プラズマ処理効果を簡便に可視化するウエハ型インジケータ―
2016年12月12日
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構
理事長 古川一夫

NEDOプロジェクトの成果をもとに、(株)サクラクレパスは、プラズマ処理効果を簡便に可視化する半導体製造装置用の評価ツール、プラズマインジケータ™PLAZMARK®『ウエハ型』(セラミックタイプ)を開発し、2017年1月に商品化する予定です。

ウエハ形状を実現したため、これまでよりも簡便に半導体製造装置の状態を評価することが可能となります。今後、LEDやMEMS、タイミングデバイス等の各種電子デバイス向けの半導体製造装置市場での採用を目指します。

1.概要

NEDOは、ベンチャーや中小企業が保有する新エネルギー分野の潜在的技術シーズを活用した技術開発について、その技術面や事業化の面での優位性や独自性の観点から、有望案件を選抜、育成し、事業化を見据えた支援を実施する「新エネルギーベンチャー技術革新事業」を行っています。

株式会社サクラクレパス(本社:大阪府大阪市、代表者:西村彦四郎代表取締役社長)は、本事業で、プラズマに対する高い変色性能と高耐熱性を有する色材を開発しました。この成果をもとに、2017年1月に、プラズマ処理効果を簡便に変色度合(色の濃淡)で可視化する評価ツール、プラズマインジケータ™PLAZMARK®『ウエハ型』(セラミックタイプ)※1を商品化する予定です。(図1)

プラズマ処理の評価には、光学測定やプローブによる電気的評価方法が一般的ですが、それぞれ分布を評価するには課題があります。(株)サクラクレパスが開発したウエハ型インジケータは、変色度合からプラズマ処理効果を視覚的に判別することが可能です。これにより、測定時間を短縮でき、またプラズマの不均一要因を視覚的に瞬時に判断できます。従来品※2は基板表面や装置内に自由に貼り付ける形状でしたが、今回開発したプラズマインジケータ™PLAZMARK®『ウエハ型』(セラミックタイプ)は、ウエハ形状を実現したため、ユーザーは普段使っているウエハと同じハンドリングで、装置の状態を簡便に評価することができ、半導体製造装置稼働率の向上、装置間の機差※3解消に貢献できます。

  • 写真1
    図1 プラズマインジケータ™PLAZMARK®『ウエハ型』(セラミックタイプ)
    酸素プラズマ処理時のインジケータの変色

2.今回の成果

【1】新規材料(色材)の開発

今回開発した色材は、無機材料を主成分とした独自配合の色材であり、プラズマに対する高い変色性能、かつ高耐熱性を実現しております。図2は変色させたウエハ型インジケータの一例で、プラズマ処理前は白色膜であったインジケータが、酸素プラズマで処理するに伴い、黄色に変化します。また黄色の変色度合も異なり濃淡が現れます。これはプラズマの処理強度に応じて変色度合が異なることを示しており、プラズマの面内分布を可視化しております。また図3に示すように、この色材は450℃の加熱のみでは変色しないことから、高い耐熱性を有することが分かります。従来の色材が200℃の耐熱性であったことから格段に耐熱性を向上させることができました。

  • 写真2
    図2 酸素プラズマに対する変色性
    (基板サイズ:φ4インチ)
  • 写真3
    図3 加熱前後(450℃30分)でのインジケータ

【2】数値管理(分布評価)

プラズマインジケータの特長の一つに、目視だけでなく色差で数値管理することが挙げられます。図4に示すように、プラズマインジケータ評価システム(大塚電子(株)製)を用いることにより、面内の色差を簡単に測定することができ、マッピングデータを得ることが可能となります。

  • 図4
    図4 変色色差のマッピングデータ(基板サイズ:φ6インチ)

3.今後の予定

まずはLEDやMEMS、タイミングデバイス等の各種電子デバイスの半導体製造装置市場向けに、基板サイズφ4インチ、φ6インチ型を2017年1月よりサンプル出荷します。そのフィードバックから変色性能のチューニングを実施した上で、2017年4月より本格的な量産体制に移行する予定です。

なお、12月14日から16日に東京ビッグサイトで開催される「SEMICON JAPAN 2016」において、今回開発したウエハ型プラズマインジケータを展示する予定です。

【用語解説】

※1 プラズマインジケータ™PLAZMARK®『ウエハ型』(セラミックタイプ)
「プラズマインジケータ™」、「PLAZMARK®」は(株)サクラクレパスの商標または登録商標。
※2 従来品
PLAZMARK®(耐熱性ラベル型)
※3 機差
同じ型式の、1台1台の装置の性能の差。

4.問い合わせ先

(本ニュースリリースの内容についての問い合わせ先)

NEDO イノベーション推進部 担当:佐藤、橋本 TEL:044-520-5171

(その他NEDO事業についての一般的な問い合わせ先)

NEDO 広報部 担当:藤本、髙津佐、坂本 TEL:044-520-5151 E-mail:nedo_press@ml.nedo.go.jp