NEDOは、「無人航空機(UAV)システム」と「生物機能を利用した物質生産」の2つの注目技術分野の最新の技術動向や技術課題をまとめたレポート「TSC Foresight」を公表しました。 無人航空機(UAV)システムの技術課題をまとめるにあたっては、有識者からなる検討会を設置し、その議論の結果もTSC Foresightとあわせて公表しました。
NEDOの技術戦略研究センター(Technology Strategy Center)では、2015年度から注目技術分野に関する最新技術の状況や技術課題をまとめたレポート「TSC Foresight」を公表しています。本レポートは、ビジョンや技術的課題を産学官で共有し、異分野・異業種の連携、技術の融合などを促進させることで、日本のさらなるイノベーションの実現に貢献することを目的に作成しており、これまでに15の注目技術分野のレポートを公表しています。
今般、NEDOは、新たに2つの注目技術分野について最新の技術動向や技術課題をまとめた「TSC Foresight」を公表しました。今回、ビジネス展開や技術開発が急速に進み、これまでより幅広い分野での産業応用が期待される「無人航空機(UAV)システム」、欧米を中心に各国でバイオエコノミー戦略が策定されるなか、ゲノム編集技術といった技術革新が進みつつある「生物機能を利用した物質生産」の2分野を注目技術分野として選定し、これらのレポートを策定しました。
なお、無人航空機(UAV)システムの技術課題をとりまとめるにあたっては、有識者からなる「次世代産業用ドローン共通基盤技術検討会」を設置し、共通基盤技術、ハードウェア関連技術を対象に、ドローン技術の俯瞰、技術課題の整理および研究開発の方向性に関する検討を行い、その結果もあわせて公表しました。
無人航空機(UAV)システムは、ビジネス展開や技術開発が急速に進み、これまでより幅広い分野での産業応用が期待される注目技術分野です。次世代産業用ドローン共通基盤技術検討会での議論を踏まえつつ、さらに市場分析、特許論文分析、技術開発項目の深掘りなどを行い、目視外自律飛行などUAVシステムの産業利用を円滑に進めるために必要となる技術課題や基準などを整理しました。
本検討会では、「小型無人機の利活用と技術開発のロードマップと制度設計に関する論点整理」※において示された無人地帯での目視外飛行(レベル3)、有人地帯での目視外飛行(レベル4)の実現に向け、ドローン技術の俯瞰、技術課題の整理、研究開発の方向性を整理しました。
本検討会のとりまとめ結果は、「ドローン技術の俯瞰」、「技術課題の整理」、「研究開発の方向性」などの章立てで構成されています。「ドローン技術の俯瞰」では、俯瞰的にドローン技術の領域を設定し、「技術課題の整理」では、ユースケース、構成員話題提供から技術課題を整理しました。またこれらの技術俯瞰と技術課題、さらに本検討会での議論を踏まえ次世代産業用ドローンに必要となる技術開発項目を抽出し体系的に整理した上で、「研究開発の方向性」を示しました。
欧米を中心に各国でバイオエコノミー戦略が策定されているなか、物質生産分野においては化学合成プロセスから生物合成プロセスへの転換がゲノム編集技術といった技術革新とともに進みつつあり、全世界で関連市場が今後急速に拡大していくと予想される注目技術分野です。本技術分野の状況を市場分析、特許論文による研究開発動向分析、技術開発課題の抽出をすることで整理を行いました。
なお、今回の2つの技術分野を含め、これまでに公表した「TSC Foresight」については以下のページをご参照ください。
次世代産業用ドローン共通基盤技術検討会のとりまとめ内容については、本リリースに添付のPDFをご参照ください。
TSC Foresightに関するもの:
NEDO 技術戦略研究センター 担当:浮田、山根 TEL:044-520-5150
次世代産業用ドローン共通基盤技術検討会に関するもの:
NEDO 技術戦略研究センター 担当:御代川 TEL:044-520-5150
NEDO 広報部 担当:髙津佐、坂本、藤本 TEL:044-520-5151 E-mail:nedo_press@ml.nedo.go.jp