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Press Release

大阪で固体酸化物形燃料電池の実証試験を実施へ

―業務・産業用途で2017年度市場導入へ―
2017年3月29日
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構
理事長 古川一夫

NEDO事業において、助成先の日立造船(株)は、業務・産業用固体酸化物形燃料電池(SOFC)発電装置の2017年度市場導入に向けて、実証試験を大阪で実施します。大阪の2ヵ所に本装置を設置し、実際の環境下で4,000時間以上の連続運転を行い、安全性や信頼性を評価します。

本装置は、小型分散型電源でエネルギー効率が高く、省エネルギー性に優れ、低騒音・低振動・CO2排出量削減の面で高い環境性が期待されます。

この実証試験は、日立造船(株)が、先進的な水素プロジェクトの創出をめざす大阪府および大阪市の共同の取り組みである「H2Osakaビジョン推進会議」に参画して進めるものです。

  • 図1
    図1 業務・産業用固体酸化物形燃料電池(SOFC)発電装置の外観モデル

1.概要

NEDOは、燃料電池の普及促進・市場拡大を図るために、業務・産業用燃料電池システムの実用化に向けた取り組みを進めてきました。助成先である日立造船株式会社は、業務・産業用固体酸化物形燃料電池(SOFC)発電装置の製品化および事業化に取り組んでおり、同社築港工場(大阪市大正区)での内部試験を経て、今回、2017年度市場導入に向けて大阪府および大阪市の公共施設において、産官連携により実際の負荷環境下での実証試験を開始します。

日立造船(株)は、先進的な水素プロジェクトの創出をめざす大阪府および大阪市共同の取り組みである「H2Osakaビジョン推進会議」に参画して、地方独立行政法人大阪府立産業技術総合研究所と、咲くやこの花館(花博記念公園鶴見緑地内)の2ヵ所を実証予定場所として、4,000時間以上の連続運転試験などを通じ、産官連携で運用性や信頼性を評価する予定です。

本装置は、メタンを主成分とする都市ガスを改質して得た水素を燃料とし、小型分散型電源でエネルギー効率が高く、省エネルギー性に優れたシステムであり、低騒音・低振動・CO2排出量削減の面で高い環境性が期待されます。

2.今後の予定

 日立造船(株)は、業務・産業用固体酸化物形燃料電池(SOFC)発電装置について、市場規模・採算性を考慮し、20~数百kWまでの食品スーパー、コンビニ、オフィスビル、集合住宅などを対象とした2017年度の市場導入を目標に開発を進めています。日立造船(株)は主力事業であるごみ焼却発電事業をはじめ、風力発電、木質バイオマス発電など再生可能エネルギー分野にも積極的に取り組んでおり、今後は、本装置の燃料多様性を生かし、メタンのみならず、バイオ燃料および水素の適用も視野に入れて、事業化に取り組む予定です。

  • 図2
    図2 日立造船(株)の今後の業務・産業用SOFCの推進イメージ

3.実証事業について

(1)事業名称:
「固体酸化物形燃料電池等実用化推進技術開発/固体酸化物形燃料電池を用いた業務用システムの実用化技術実証/固体酸化物形燃料電池(SOFC)による業務用・産業用システム実証および事業化検討」(2014~2017年度)
(2)装置名:業務・産業用固体酸化物形燃料電池(SOFC)発電装置
 
(3)装置の仕様:業務・産業用固体酸化物形燃料電池(SOFC)発電装置
  1. 使用燃料 都市ガス13A(主成分はメタン)
  2. 定格出力 20kW級
  3. 発電効率 50%以上
  4. 本体寸法 幅2.2m×長さ4.3m×高さ2.8m
(4)装置の特長:
  1. 省エネルギー(小型分散型電源で高いエネルギー効率)
  2. 高環境性(クリーン、低騒音、低振動、CO2排出量削減)
(5)実証の内容:
実際の負荷環境下において、4,000時間以上の連続運転による実証を行い、産官連携で安全性や信頼性を評価。
(6)実証予定場所:
  1. 地方独立行政法人大阪府立産業技術総合研究所
    オープンイノベーションを活用し、SOFC実証を共同で実施および更なる高度化に向けた試験・評価・研究等の協力を得る予定。
  2. 咲くやこの花館(花博記念公園鶴見緑地内)
    鶴見緑地指定管理者「鶴見緑地スマイル5(一般財団法人大阪スポーツみどり財団・三菱電機ビルテクノサービス株式会社・美津濃株式会社・株式会社ウエルネスサプライ・有限会社エルミオーレ)」の協力を得た試験を計画中。

(参考)H2Osakaビジョン、および推進会議の概要

大阪府および大阪市は、水素・燃料電池関連分野における今後の取り組みの方向性を示した「H2Osakaビジョン」の実現に向け、産・学・官が協力して取り組むことにより、地域の特徴を活かした水素エネルギーの利活用の拡大および水素・燃料電池関連産業振興の機運醸成を図ることを目的として、H2Osakaビジョン推進会議を2016年8月から運営しています。

H2Osakaビジョンでは、水素エネルギーにおける幅広い分野での実証事業等のプロジェクトを民間企業と連携して創出し、事業者の研究開発成果を実用化や事業化につなげることを取り組みの方向性に掲げています。

【用語解説】

※ 地方独立行政法人大阪府立産業技術総合研究所
地方独立行政法人大阪府立産業技術総合研究所は、平成29年4月1日より、地方独立行政法人大阪市立工業研究所と新設合併を行い、地方独立行政法人大阪産業技術研究所となる予定です。

4.問い合わせ先

(本ニュースリリースの内容についての問い合わせ先)

NEDO 新エネルギー部 担当:門脇 TEL:044-520-5261

(その他NEDO事業についての一般的な問い合わせ先)

NEDO 広報部 担当:藤本、髙津佐、坂本 TEL:044-520-5151 E-mail:nedo_press@ml.nedo.go.jp