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Press Release

総合効率90%の業務用4.2kW固体酸化物形燃料電池システムを開発

―10月に販売開始、戦略ロードマップの市場投入目標を達成へ―
2017年8月7日
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構
理事長 古川一夫

NEDO事業の成果をもとに、三浦工業(株)は、発電効率48%、総合効率90%を達成した「業務用4.2kW固体酸化物形燃料電池(SOFC)システム」を開発し、2017年10月から販売を開始します。

これにより経済産業省が策定した「水素・燃料電池戦略ロードマップ」記載の「2017年 業務・産業用燃料電池の市場投入」の目標が達成されます。

  • 業務用SOFCユニット製品外観図
    図 業務用4.2kW固体酸化物形燃料電池(SOFC)ユニット製品外観

1.概要

NEDOは、化学エネルギーから直接、電気エネルギーを取り出すことのできる高効率発電デバイスとしての燃料電池に着目し、発電時に発生する排熱を温水として有効利用する高効率な燃料電池コージェネレーションシステムの開発を推進してきました。水素社会の実現に向け、2014年に経済産業省が策定した「水素・燃料電池戦略ロードマップ」※1では「2017年 業務・産業用燃料電池の市場投入」という目標が掲げられており、NEDOは、その普及促進・市場拡大を図るために、業務・産業用燃料電池システムの実用化に向けた取組を進めています。

三浦工業株式会社は、同社が有する熱供給機器事業をベースに展開可能な技術領域として、省エネルギー性が高い分散型電源としての燃料電池の可能性に着目し、高効率な固体酸化物形燃料電池システムの開発を行ってきました。2012年度から住友精密工業株式会社と共同開発を開始し、2013年度からはNEDO事業※2において、飲食店舗、福祉施設、スポーツ施設等の実負荷サイトに設置して、実証システムを用いた評価を実施し、発電効率48%、総合効率90%の目標達成のための見通しを得ました。

今般、これらの成果をもとに、三浦工業(株)は、発電効率48%、総合効率90%の目標を達成した「業務用4.2kW固体酸化物形燃料電池(SOFC)システム」を開発し、このシステムを2017年10月から販売開始します。これにより、経済産業省が策定した「水素・燃料電池戦略ロードマップ」記載の「2017年 業務・産業用燃料電池の市場投入」の目標が達成されます。

今年度、三浦工業(株)の開発したシステムは、限られた台数の販売となる予定ですが、飲食店舗・福祉施設等業務用SOFC市場は約10万件のポテンシャルがあり、今後、2025年の普及期に向けて販売が拡大されると見込まれています。

NEDOは、CO2の排出量削減および一次エネルギー消費削減に効果的な燃料電池の普及、ならびに水素社会の実現に向けて引き続き技術開発を推進します。

2.業務用4.2kW固体酸化物形燃料電池(SOFC)システムの概要

NEDO事業をもとに開発された燃料電池システムは、固体酸化物形燃料電池(SOFC)を採用し、発電効率48%、総合効率90%を達成しました。

(1)製品名:業務用4.2kW固体酸化物形燃料電池(SOFC)

(2)製品概要:

  • ・燃料:都市ガス 13A
  • ・定格発電量(kW-AC):4.2
  • ・熱回収量(kW):3.7
  • ・発電効率(%-LHV):48
  • ・熱回収効率(%-LHV):42
  • ・総合効率(%-LHV):90
  • ・製品寸法(mm):1,880(W)×810(D)×1,780(H)
  • ・質量(kg):780

(3)製品の特長:

  • a. 高い発電効率の実現
    ・発電効率の高い固体酸化物形燃料電池(SOFC)を採用し、発電効率48%を達成。
    ・発電時に発生する排熱を回収し、総合効率90%を達成。
  • b. 省スペース化
    ・飲食店舗等設置スペースが狭小でも設置可能。
    ・必要な機器は本体と付属の貯湯タンクに集約、現場では最小限の配管、配線工事となる設計。
  • c. 優れた環境性
    ・都市ガスを使用することで、高効率な発電・温水供給を行い、CO2排出量の削減に貢献し、
    クリーンなエネルギー供給を実現。

(4)市場投入開始:

2017年10月

【用語解説】

※1 水素・燃料電池戦略ロードマップ
※2 NEDO事業
「固体酸化物形燃料電池等実用化推進技術開発/固体酸化物形燃料電池を用いた業務用システムの実用化技術実証 /固体酸化物形燃料電池を用いた5kW級業務用システムの実証評価」(2013~2016年度)

3.問い合わせ先

(本ニュースリリースの内容についての問い合わせ先)

NEDO 新エネルギー部 担当:門脇 TEL:044-520-5261

(その他NEDO事業についての一般的な問い合わせ先)

NEDO 広報部 担当:坂本、髙津佐、藤本 TEL:044-520-5151 E-mail:nedo_press@ml.nedo.go.jp