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2014年ノーベル物理学賞受賞記念インタビュー 名古屋大学天野浩教授

研究者をしっかりサポートしてくれるNEDOのプロジェクトマネジメント

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平成22年3月からスタートしたNEDO委託事業「次世代高効率・高品質照明の基盤技術開発」。このプロジェクトでは天野教授にプロジェクトリーダーとして、エネルギー効率の高いLEDなどの次世代照明の普及を加速させるために必要な、均一性が高く、高品質なGaNの結晶成長技術の確立に尽力していただきました。現在、その研究成果は、LED照明のさらなる高輝度、高演色性(色合い)を実現するGaN基板の開発や次世代のパワー半導体として期待される高耐圧GaN基板の開発につながっています。また、NEDOが進める革新的超高効率太陽電池の開発においても、天野教授が開発したGaN 結晶成長技術が大いに活かされています。

「私たちが大学で取り組んでいた研究の成果を世界にアピールするために、NEDOのスキームは欠かせないものでした。研究成果の実用化段階で非常に助けていただき、私たちが国際会議での研究発表でも恥ずかしくない結果やデータを得ることができたのは、まさにNEDOという頼もしい組織の力を借りたからこそだと思っています」

そこで天野先生にNEDOのプロジェクトで研究に取り組む具体的な意義やメリットについてうかがってみました。

「まずわれわれ大学人というのは、目標を立ててそれがなかなか実現できないと、スケジュールを無視してズルズルいっちゃう傾向がある(笑)。納得するまで次のステップには進めないという人が多いのです。それからサンプル管理で苦労します。特に複数の研究機関による共同研究の場合、サンプルがどのように流れて、いつまでにサンプルを提出し、いつ結果について検討するか…。そうしたスケジューリングが非常に難しかった。NEDOには、その点のプロジェクトマネジメントをきっちりやっていただけたので、私たちは安心して研究に専念できました。おかげで、予想していたより多くの課題について取り組む ことができ、最終的には非常にいい結果を出すことができました。私は思うのですが、やはり研究するのも、マネージメントするのも“人”です。NEDOが、そうした一人ひとりの研究者をキチンと見てくれたから、今回の成功に結びついたのではないかと思います」

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