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2014年ノーベル物理学賞受賞記念インタビュー 名古屋大学天野浩教授

ノーベル賞受賞後も尽きない人類に貢献する研究への意欲

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 ノーベル賞受賞後も「まだまだやりたいことは山積しています」という天野教授。現在も100%の効率でどのような色でも自在に出せる次世代LEDやシリコンに代わる素材としてGaNを使った次世代パワー半導体の研究に取り組まれています。

「パワー半導体というのは命にかかわる場所にも使われますから、実用化のためにはもっと信頼性、要するにいい結晶を作る技術を確立する必要があります。それが実現できない限り、現在のシリコン素材に置き換わるブレークスルーはできないでしょう。しかし、実現できれば、省エネという面ではLEDと同じか、それ以上に貢献できるはずです。私の定年まであと十何 年かですけど(笑)、定年までにはなんとか実用化への道筋をつけたいですね」

さらに天野教授は、LEDを利用した植物工場や動物の行動制御など、分野横断的な共同研究にも意欲を抱かれています。

「タンパク質に光感受性を与えて、脳を活性化させたり、休ませたりする動物の行動制御は、すでにマウス実験では成功しています。つまり人の脳の中にLEDを入れて、スイッチ一つで活性化させたり、眠らせたり…実はもうそんなことが現実的な視野に入ってきているのです。医学や生物学分野の方々と一緒にこうした行動制御の研究に取り組んで、従来は治療が困難だった病気の治療などに役立てたい…。そんな夢も抱いています」

ノーベル賞受賞後も研究と人類への貢献に対する並々ならぬ意欲を抱かれている天野教授。NEDOでは、今後わが国が「次世代の天野教授」を生み出し、科学技術の力で世界に貢献していくためにも、今年度より「研究開発型ベンチャー支援事業」をスタートさせるなど、人材育成・研究支援のスキームを充実させて、若い研究者の夢や挑戦に応えていきたいと考えています。

プロフィール

顔写真

天野 浩(あまの ひろし)
名古屋大学大学院工学研究科教授/同大学赤﨑記念研究センター長

静岡県浜松市出身。1983年名古屋大学工学部卒業。88年同大学大学院博士課程単位修得退学。89年工学博士取得。2002年名城大学理工学部教授。09年応用物理学会フェロー、10年から名古屋大学大学院工学研究科教授。14年青色LEDの研究により、ノーベル物理学賞を受賞。同年、文化勲章・文化功労者

※2014年11月現在

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