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ニッポンが向き合うインドの今

Q3

2014年5月にモディ政権が誕生してから1年が経ちますが、
インドの経済・社会に変化はありますか?

A3

モディ首相はかつて、インド西部にあるグジャラート州の州首相を務め、州の経済発展に大いに力を発揮してきました。こうした実績を反映し、昨年、モディ政権は国民から非常に高い支持を受けて誕生しました。モディ首相はインドが直面する問題点を的確に把握しており、特に、外国企業のインドへの投資を促すために、ビジネスしやすい環境を整備しようとしている点が評価されています。

また、インドでものづくりを奨励する「メイク・イン・インディア」も、他産業への波及効果が高く、裾野の広がりを持つ製造業(ものづくり)に重点を置いている点は、適切な政策だと思います。もちろん、モディ政権が目に見える成果を出すにはなお時間がかかると思いますが、インドが少しずつ良い方向に改善されていることは間違いありません。

さらに、対外関係もかなり変化が出ています。インド周辺国のみならず日本、米国、中国といった主要国との外交も積極的に展開しており、日本の安倍総理大臣とも緊密な信頼関係を構築し、日印関係も大変良好です。2014年の日印首脳会談の合意を受け、インド政府内には「ジャパン・プラス」というインドにおける日本企業の支援窓口も設置されました。こうした良好で安定した外交関係のおかげで、日本企業の経済活動やNEDOの活動も障害なく、前向きに進められていると思います。

モディ政権になって、州政府レベルでも積極的に外国企業を誘致して、地域の経済発展を目指す動きが活発化しています。各州が競うように投資優遇策を打ち出したり、外国企業専用の工業団地を整備するなどしています。インドには、内務省、外務省等50省を有する巨大な中央行政機関があり、中央集権的な印象がありますが、実際は、地方政府が大きな権限を持つ地方分権国家です。企業が活動しやすい環境を整備することが地域の経済発展にいかに重要であるかという認識が地方政府のトップも含めて広まりつつあることは、インドにとって大変良いことだと思います。

一番左がバジパイ元首相、左から三番目がモディ首相
Q4

インドのエネルギー分野や環境分野の状況を教えてください。

A4

国が急速に発展する段階で常に問題になるのがエネルギーと環境です。インドもその例外ではありません。現在、インド最大のエネルギー源は石炭です。経済成長の拡大に伴い、石炭消費はますます増大すると予想され、NEDOが技術開発を進めてきたクリーンコール・テクノロジーは、インドでは極めて重要な技術になっています。

NEDOは昨年、産炭地域であるオディシャ州アングルで、石炭分と灰分とを採炭現場で効率良く選炭するという実証プロジェクトを完成させました。また、南部のアンドラプラデシュ州で、インド初の超々臨界石炭火力発電所の建設に向けたFS調査を6月から実施しています。

また、インドは再生可能エネルギーの導入に積極的で、インド政府は現時点で約3.7GWの太陽光発電容量を、2022年までに100GWまで引き上げる方針です。風力発電についても、現時点で約21GWのところ、2022年までに100GWまで拡大させる方針を立てています。日本同様、インドにもFIT制度(固定価格買取制度)があり、電力会社が積極的に買い取りを行っています。NEDOも、日系企業の集まるラジャスタン州のニムラナ工業団地において太陽光パネルによる発電とエネルギー・マネジメント技術を活用した実証プロジェクトを実施していますが、今後もインドで再生可能エネルギーの割合が増えていくことは間違いありません。

インドにおける太陽光発電容量の推移のグラフ

定期広報誌「Focus NEDO」第57号より