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地球温暖化に立ち向かう環境技術イノベーション

フロン類のライフサイクルを見据え 規制動向に対応した技術開発

日本で「特定フロン」と呼ばれるCFCとHCFCは、地球を取り巻くオゾン層を破壊する原因物質として問題にされ、世界的な規制対象となりました。そのきっかけが、1987年に採択された「モントリオール議定書」です。先進国では特定フロン類の生産、輸出入を段階的に制限し、CFCは1996年に全廃、HCFCは2020年に実質全廃することが決まっています。

ところが、特定フロンに替わって開発された代替フロン等(HFC、PFC、SF6等)は、オゾン層は破壊しないものの、地球温暖化をもたらす温室効果が非常に高いガスであることが分かってきました。そこで、温室効果ガスの排出抑制のための国際的な枠組みとして1997年に採択された「京都議定書」では、排出削減対象ガスとして指定され、先進各国は、排出抑制のための数値目標の設定と、その達成が義務づけられました。

日本は、第一約束期間(2008年~2012年)に、1990年比で温室効果ガスの6%削減を約束。「京都議定書目標達成計画」で、代替フロン分野においても具体的な削減目標を設定し、対策に取り組んできました。

こうした世界的な流れを受けて、NEDOでは1990年代後半からフロン対策のための技術開発に取り組み、多くのプロジェクトを実施してきました。

当初はフロン類が大気中に放出されるのを防ぐという観点から、フロン類の回収・破壊のための技術開発に注力し、「HFC-23破壊技術の開発」(1998~2001年度)では、特定フロンであるHCFC-22を製造する際に、副生成物として発生するHFC-23を完全分解する「液中燃焼法」という技術を開発。実用化された液中燃焼方式の処理設備は、特定フロンはもとより、フロン類全般に対応が可能で、現在国内外に20基以上が建設され、フロン類破壊の専焼炉として使われています。

CFC:
クロロフルオロカーボン。オゾン層破壊物質であり、モントリオール議定書の規制対象物質。
HCFC:
ハイドロクロロフルオロカーボン。オゾン層破壊物質であり、モントリオール議定書の規制対象物質。
HFC:
ハイドロフルオロカーボン。塩素を含まずオゾン層を破壊しないが、強い温室効果をもたらすため、京都議定書において排出削減の対象となっている。

定期広報誌「Focus NEDO」第59号より