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地球温暖化に立ち向かう環境技術イノベーション

基幹化学品の製造プロセスを180度転換する画期的な技術開発

化学産業は、現在の快適な生活に欠かせないさまざまな製品の部素材である化学品を、数多くの産業に、幅広く供給する基幹産業です。ただ、日本の場合、化学品の原料の95%を石油から精製されるナフサに依存しています。二酸化炭素(CO2)の排出量も鉄鋼業に次いで多く、製造業全体の23%を占めています。

今後も化学品を安定的に供給していくためには、原料の多様化を図り、限りある化石資源への依存度を低減する一方で、二酸化炭素の排出量を可能な限り削減し、低炭素社会の実現に貢献することが強く求められています。

こうした課題を解決するためにNEDOが取り組んでいるのが、「二酸化炭素原料化基幹化学品製造プロセス技術開発」プロジェクト(通称:人工光合成プロジェクト)です。本プロジェクトの目的は、無尽蔵ともいえる太陽エネルギーを利用し、水と地球温暖化の主要因である二酸化炭素から、多くの化学品の基になる基幹化学品(炭素数2~4の低級オレフィン)を製造するための基盤技術を開発することです。

既存の基幹化学品製造プロセスが、石油を原料に用いて二酸化炭素を排出していたのに対し、本プロジェクトが目指す新しい製造プロセスでは、太陽エネルギーを利用して水から水素を取り出し、その水素と発電所・工場等から排出される二酸化炭素を原料にオレフィンを製造します。この技術が実用化すれば、これまでの二酸化炭素の排出プロセスが吸収プロセスへと180度転換することになり、低炭素社会への扉を開く、画期的な技術開発だといえます。

国内の化学産業における現状と特徴

定期広報誌「Focus NEDO」第59号より