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連載シリーズインタビュー(Focus NEDO49号より)

■ 戦略的省エネルギー技術革新プログラムの概略図

図2 戦略的省エネルギー技術革新プログラムの概略図
NEDO支援にて開発された写真3点

 このプログラムは、重要技術の実用化に向けた問題を解決する提案を企業から募ります。その際、提案する企業は事業化することが前提になっています。
 もちろん、採用されたら助成金が出ます。ただ、企業にも何割かの負担をお願いします。それが、このプログラムの特徴です。そうすれば、企業にもリスクが生じるため、何とか技術を完成させようとより一層真剣に取り組むと考えたからです。
 NEDOでは、技術の実用化に成功した企業が事業として継続できるようにフォローしていきたいと考えています。直接的な面だけでなく間接的な面を含めて協力していきます。例えば、資金的にあまり余裕がない中小企業に対しては、いろいろな展示会に出展できるよう支援しようと思っています。


戦略的・積極的に海外展開を進める

 NEDOは1980年の発足以来、さまざまな省エネルギー技術の開発に取り組み、日本の産業界に貢献してきたと自負しています。なかでも、高性能工業炉の開発はその典型と言っていい。これは現在、海外でも注目を浴びています。
 この高性能工業炉の核になっているのが、ハイサイクルリジェネバーナーと呼ばれるもので、これまで無駄に放出されていた排熱を利用した装置です。これを組み込んだ結果、従来方式の炉に比べて30%以上の省エネルギーと50%以上のNOx発生量の削減を達成しました。
 今では、日本全国の工業炉約4万基のうち、1300基以上の工業炉で活用されています。
 そのほか、ヒートポンプ、超電導ケーブル、有機EL照明なども大きな成果でありますが、省エネルギーというのは1つの技術ですむものではないので、あらゆるところに広げていく必要があると考えています。いろいろなことの積み重ねが省エネルギーでは大事です。今は個別機器の省エネルギーが行き着くところまで来ているので、これからは全体の使い方を含めた活用法などを啓発していくことも重要です。また、世界中に日本の省エネルギー技術を広めていくことも必要と考え、積極的に国際展開を進めています。例えば、先ほどお話しした高性能工業炉はすでにタイで導入されています。ただ、何でもすべて海外に広めてしまうと、日本企業の競争力を削ぐ可能性も出てくるので、その辺は日本の産業界のことを考えて戦略を立てていくことが大事だと考えています。


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定期広報誌「Focus NEDO」第49号より