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連載シリーズインタビュー(Focus NEDO49号より)

NEDOが進める省エネ技術のグローバル戦略

 2013年2月6日、タイの首都バンコクから南東へ車で1時間ほど行ったチョンブリ県内に設置を進めていた環境対応型高効率アーク炉が完成、竣工式がタイ工業省の幹部が出席するなか盛大に行われました。この設備はNEDO から委託された日本のスチールプランテック(株)が設置したもので、タイ工業省やUMCメタル社と共同で実証運転を実施しました。
 実は、このアーク炉には画期的な技術が盛り込まれており、高い評価を受けています。というのも、従来の電気炉に比べ、約30%の省エネルギー効果とCO2削減が見込め、付属するダイオキシン処理設備により日本の大気排出基準をも満たしているからです。NEDOは、この事業を足がかりに、タイおよび周辺ASEAN諸国の鉄鋼産業に高効率アーク炉の普及を図っていこうと考えています。
 NEDOは、省エネルギー技術のアジア展開を進めてきましたが、今後はさらにグローバルに進めていきたいと思っています。このタイの事業以前にも、昨年までインドで省エネルギー効果の高いコークス乾式消火設備(CDQ)のモデル事業を実施しました。これは、インド鉄鋼省・財務省や新日鉄エンジニアリング(株)(当時)、タタ製鉄と共同で進めたものです。CDQをタタ製鉄のジャムシェドプール製鉄所に設置しましたが、すでに省エネルギー効果のほか、煤塵抑制効果、コークスの均一化による高炉の安定操業への寄与などの有効性が確認されています。
 日本の最先端の省エネルギー技術は、世界的にも大きな注目を集めています。NEDOは、相手国政府などと協力しつつ、海外実証を通じてその成果を世界に向けて発信し、省エネルギー技術の幅広い普及と地球温暖化問題への貢献につなげていきたいと考えています。
 そして、日本が国家戦略としてインフラシステム輸出に力を入れている現在、今後は日本の省エネルギー技術もそのソリューションの一環としての重要な役割を果たせるのではないかと思います。

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吉崎真由美氏写真

省エネルギー部 主査
吉崎 真由美


日本の優れた省エネルギー技術が世界へ広がり地球温暖化問題に貢献することを期待しています。

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定期広報誌「Focus NEDO」第49号より