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効率的なGaN結晶成長方法で高効率LED照明の実現へ

高効率LEDが省エネルギー照明社会を実現する

 地球温暖化対策は、世界各国が取り組むべき重要な課題です。そんななか、照明は家庭やオフィスで約20%の電力を消費しており、地球温暖化問題の解決のためにも照明用途の省エネルギー化は必須です。
 21世紀に登場したLED照明は、将来の照明社会の省エネルギー化を支える次世代の高効率照明として期待されていますが、まだ十分に高効率とは言えません。
 NEDOは「次世代高効率・高品質照明の基盤技術開発」(2009年度~2013年度)というプロジェクトで、発光効率が蛍光灯の2倍以上という大幅な効率向上を実現するLED照明の技術開発に取り組んできました。

プロジェクト成果写真

産業化を見据えたプロジェクトの取り組み

 サファイア基板によるLED照明は日本国内に急速に普及していますが、2009年当時からサファイア基板上のLEDは理論的に効率向上に限界があることが分かっていました。GaN(窒化ガリウム)基板上のLEDが実現できれば、効率を大幅に向上させることができますが、GaN基板を製造する技術が確立していませんでした。またGaNの基板ができても、その製造コストが非常に高ければ一般消費者への普及は難しく、省エネルギー化は進みません。
 求められていたのは、GaN基板の元となるGaN結晶を大きく成長させて効率的に製造する技術でした。さらにGaN基板を有効に生かして高効率化を実現する技術の開発も必要でした。プロジェクトではこのような問題を解決するためにGaN基板の結晶成長技術、光学設計、放熱設計、回路設計等の開発に取り組みました。本技術開発はノーベル物理学賞を受賞した天野浩教授が所属する名古屋大学のほか大阪大学、豊田合成(株)、(株)リコー、(株)イノベーション・センター、三菱化学(株)、シチズン電子(株)、NECライティング(株)、三菱樹脂(株)、東北大学、エルシード(株)、名城大学に研究開発をお願いしました。

プロジェクトの成果

 本プロジェクトでは効率的なGaN結晶成長方法を開発しました。その結果、GaN基板を効率的に生成でき、非常に高い効率のLED照明を実現する技術を開発しました。
 成果を活用した高効率なLED照明は高天井照明、投光器、自動車のヘッドライトなど、適用範囲の拡大が期待されます。またGaN基板を応用すれば、LED照明以外でも、例えば小型高出力電子デバイスとして自動車制御や次世代携帯基地局、省エネ家電製品への適用が期待されています。

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定期広報誌「Focus NEDO」第55号より