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ニーズを踏まえた水処理システムの提案で拡大する水ビジネス市場を開拓

UAEの水循環システムに大きな手応え

プロジェクトの実証地域  そこでNEDOは、日本企業が強みをもつ膜や省エネなど要素技術を組み込んだシステムを提案し、管理、運営分野に切り込んできました。具体的にはアジア等の地域において、ショーウィンドー的な設備を設置し、実際に稼働させることで、日本の技術の有益性をアピールしました。
 中でも日本の膜技術を使った、UAEの小規模分散型水循環事業は関心が高く、多くの見学者が訪れました。点在する工業団地やレイバー・キャンプごとにユニット式の水処理装置を設置し、そこから出る排水の再利用を行うというものです。事業は昨年度終了しましたが、現在も稼働中で、現地から高い評価をいただいています。しかも、そのシステムは周辺諸国にも導入されています。
 また、オーストラリアでは、雨水を飲料水として利用するためのシステムという、非常に画期的なプロジェクトに取り組んでいます。世界初の試みということで、現在はガイドライン化に向けた準備の段階で、成立後は本システムが多くの国に普及することになると思います。
 ただ、システムによってはコストが高いという課題がありますので、現地のニーズに合ったコストまでいかに下げられるか、これから努力していく必要がありますし、そうすることで欧州の水メジャーとの競争に打ち勝っていきたいと考えています。水ビジネスは今後、地球規模でさらに拡大していきますので、そのチャンスは十分にあるでしょう。産業排水や生活排水はもちろん、新たな対象水への取り組みも行っていく方針です。

プロジェクト事例―❶アラブ首長国連邦(UAE)

UAEの実証研究施設写真 中東等の海外新興地域における小規模分散型水循環事業に係る実証研究

 中東を中心とした新興地域では、急激な都市化の中、慢性的な水不足や排水処理設備の不足から、処理水再利用のニーズが高まっている。このような中、ユニット型MBR(膜分離活性汚泥法)、RO膜(逆浸透膜)を用いたシステムを工業団地に設置し、下水から工業用水等を再生し、地域で循環する小規模分散型水循環事業を実証する。
実施期間:2009年度~2013年度
連携先:UAEラスアルハイマ首長国投資庁

Column


自動車リサイクル工程写真3枚 高効率自動車リサイクルシステムを中国 北京で構築

 NEDOと豊田通商株式会社は、北京市内において、工場単独としては日中両国で前例のない、大規模集約型の自動車リサイクルシステムの実証プロジェクト(2011年度~2013年度)を実施しました。
 本システムでは、前処理からフロン破壊などの有害物処理、車体裁断や廃タイヤの破砕までトータルでリサイクルシステムを構築し、解体に伴う環境負荷を低減しつつ、年間1万台以上の解体処理、約90%という日本国内以上のリサイクル率を達成しました。この処理能力は、北京市内で解体・リサイクル処理されている使用済み自動車の約13%に相当し、今回のプロジェクト成果をもとに、豊田通商株式会社が日本企業として初めて中国国内で自動車解体リサイクル事業に参入しています。今後、日本発の自動車リサイクル技術の普及につながることが期待されています。
 なお本実証プロジェクトは、NEDOと中華人民共和国国家発展改革委員会の連携のもと、現地パートナー企業である北京博瑞聯通汽車循環利用科技有限公司の協力により実施されました。

※車両総重量のうち、部品・原材料としての再利用が行われる重量の率。



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定期広報誌「Focus NEDO」第54号より