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民生分野

 次世代モジュール型グリーンデータセンターの構成図 IT機器で膨大なデータのやりとりを行う時代では、エネルギー消費量も増加の一途をたどっており、IT機器におけるエネルギー消費量を抜本的に削減する技術の確立は喫緊の課題です。IT 機器の大幅な省エネルギーは、日本の国際競争力強化にもつながります。
 こうした背景を踏まえ、NEDOは2008年度からグリーンITプロジェクトの一環として、データセンターとネットワークの消費電力量を30% 以上低減するための技術開発に取り組んでいます。この成果のひとつが、次世代モジュール型データセンターの構築です。
 実はIT機器の消費電力はデータセンター内の省電力の約2分の1に過ぎず、残りの消費電力はIT機器の冷却装置と空調設備が消費しています。したがって、その省力化のためには、サーバー自身はもちろん、空調、給電、ストレージシステムの消費エネルギーの低減が重要です。
 そこで、開発したのが液冷を使ったファンレスサーバーです。これによって、サーバー内で発生する熱がかなり少なくなり、その結果、空調を以前のように低温にする必要がなく、空調機を使わずにサーバーを冷却できるように外気を導入する装置を開発しました。そのほか、電源の制御技術の開発など、いろいろな改良を行って、2012年度に目標である30%以上の省エネルギーを達成しました。
データセンター従来型と次世代モジュール型 消費電力の比較  しかし、その道のりには苦労も多くありました。というのも、IT機器単体の省エネルギーは各企業ですでにかなり進められており、それを単純に組み合わせただけでは大幅な省エネルギーが達成できなかったわけです。そこで、各企業の開発担当者の方々とともに、エネルギー効率の最適化に向けて、とても多くの要素技術に課題を設け、細かい調整を行いました。
 また、不測事態に自分の担当箇所が不具合の原因となることを考慮して設計条件を過剰に高く設定し、他の機器との協調がとれていない状況でした。プロジェクトリーダー・サブプロジェクトリーダーにもご尽力いただき、組み合わせたときに過剰性能となるものをできるだけ適正化しました。その他、さまざまなハードルがありましたが、それに対して公的機関であるNEDOだからこそ果たせた役割があったと考えています。
 このプロジェクト成果の一部の技術はすでに製品化されていますし、今回構築した実証環境を新しいIT機器の開発に活用する構想もあります。このようなプロジェクトを通して、NEDOは日本の産業競争力強化を推進していきたいと思っています。

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定期広報誌「Focus NEDO」第49号より