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スペシャル対談

個人向けのプログラムで将来のノーベル賞受賞者の育成を

古川 ところで今、理工系離れが言われていますが、どうすればいいのでしょう。私は解がないままに過ごしてしまっているのですが、何か秘策をお持ちですか?

天野天野教授と古川理事長の写真 われわれは学会活動で小学生対象の理科教室を行っていますが、とても人気があります。毎回、定員の2倍以上の応募があり、参加する子どもたちは目を輝かせて理科の実験をしています。ですから興味に関して言えば、小学生は変わっていないでしょう。むしろ今のほうが強いくらいです。しかし、それが中学生、高校生になるとぱたっと来なくなります。したがって中学、高校の時に何か手を打たなければならないと感じています。
大学生については、周囲を見ていると、昔とほとんど変わりません。むしろ今の学生のほうが勉強内容を理解しているし、きちんと研究や実験に取り組んでいます。ただ残念なのは、ドクターの学生については海外からの留学生のほうが多くなっていることです。彼らはドクター(博士課程)が終わったら国に帰ってしまいますので、残念な気がします。そういう留学生を日本の企業がもっと活用してくれるといいと思います。そして日本の学生ももっとドクターに残ってほしいですね。

古川 確かにその問題は難しいところですね。NEDOとしても、今年から新しいプログラムを始めました。個人単位で生活費や研究費として年間600万~1500万円を支援するという仕組みで、今年度は15組を予定していますが、400~500組の応募がありました。

天野 それはぜひ枠をもっと広げていただきたいですね。研究費と生活費がなんとかなるならドクターに残りたいという学生は少なくないと思います。うちのポスドクにもハッパをかけて応募させるようにします(笑)。

古川 これからもいろいろなスキームに取り組みたいと考えていますので、どうぞご指導ください。将来、先生のようなノーベル賞受賞者がこの中から生まれれば最高だと考えています。


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定期広報誌「Focus NEDO」第55号より