NEDO40年史 イノベーションで未来をつくる
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40th98 NEDO 40年史 最近10年の主なプロジェクト❖ 洋上風況観測システム実証研究(銚子沖・北九州市沖) [ 2009〜2016年度 ]❖ 洋上風力発電システム実証研究(銚子沖・北九州市沖) [ 2010〜2016年度 ] 洋上風力発電の本格的な実証として、千葉県銚子市の沖合約3kmの海域に国内初の着床式洋上風力発電設備(定格出力2,400kW)を設置し、2013年3月に実証運転を開始しました。当時、沖合に設置するのは国内で初めてでした。実際に洋上風車で発電した電力を陸上に送電することで、風車の信頼性や継続的に発電するために不可欠なメンテナンス技術など、沖合洋上風力発電の導入や普及に必要な技術の確立を目指しました。 また、日本海側での実証研究として、北九州市の沖合約1.4kmの海域で着床式洋上風力発電設備(同2,000kW)を建設し、2013年6月に実証運転を開始しました。 これらの結果を踏まえ、2015年に着床式洋上風力のガイドブックなどを国内で初めて作成し、ウェブサイトで公開しました。❖ 洋上風況観測システム実証研究(洋上風況マップ) [ 2015〜2017年度 ] 洋上風力発電の導入拡大に際し事業性を判断するためには、精度の高い風力ポテンシャルマップが必要とされています。加えて、水深や海底地質といった環境情報と、港湾区域や航路などの社会環境情報など種々の情報を一元的に把握できる洋上風力発電に特化したマップの整備が強く望まれていました。こうした要望を鑑み、本事業では、高精度の数値シミュレーションから得られる風況情報に加えて、環境情報や社会環境情報など、洋上風力発電を計画する上で必要な種々の情報を国内で初めて一元化しました。さらに、洋上風力発電事業者が事業化を検討する際の基礎情報に加え、ファイナンスや保険など様々な場面に活用される「洋上風況マップ」を作成し、洋上風力発電の事業化の加速を目指しました。マップは改訂を加えたのち、2018年にウェブサイトで公開しました。❖ 次世代浮体式洋上風力発電システム実証研究 [ 2014〜2022年度 ] 浮体式洋上風力発電については、これまで比較的深い水深の海域に適用されて図11◉ 北九州市沖洋上風力発電実証設備(当時)図10◉ 銚子沖洋上風力発電実証設備(当時)

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