NEDO40年史 イノベーションで未来をつくる
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Chapter 2  エネルギーシステム分野再生可能エネルギー技術 NEDO 40年史 103 これらの実証試験の結果に基づき、発電システムの種類ごとに様々な条件の下でコストを試算した結果として、一定の条件下で発電コスト40円/kWh以下を見通し得ることを確認しました。❖ 次世代海洋エネルギー発電技術研究開発 [ 2011〜2017年度 ] スケールモデルによる性能試験と評価を実施し、事業化時の試算で発電コスト20円/kWh以下を見通せる海洋エネルギー発電装置に関わるコンポーネントや部品などの要素技術を確立することを目標にしています。 必要なスケールモデルの設計・製作を行い、水槽試験や海域での曳航試験により発電性能、制御や信頼性などの検証を行いました。これらの結果に基づき、施工や発電機の製造などの費用を検討した結果、発電コスト20円/kWhの可能性を見いだしました。❖ 海洋エネルギー発電技術共通基盤研究 [ 2011〜2017年度 ] 海洋エネルギー発電技術に関する性能試験・評価方法の検討、国内の海洋エネルギーのポテンシャルなどの情報基盤の整理、海洋エネルギー発電技術の共通の技術課題を明らかにすることを目標に共通基盤研究を実施し、それらの結果を広く公開しました。❖ 海洋エネルギー発電実証等研究開発事業 [ 2018〜2021年度 ] 長期実証試験を実海域で実施し、その結果に基づき、離島用電源として十分な経済性(発電コスト40円/kWh)、施工・メンテナンス性・耐久性(20年以上の見通し)図18◉ 相反転プロペラ式潮流発電の1/7スケールモデルと外観、装置概要、曳航試験の様子提供:協和コンサルタンツ図17◉ 口之島沖に設置中の100kW級水中浮遊式海流発電実証試験機及び、2017年度実証試験の概要提供:IHI 陸上受給電設備制御・監視設備図19◉ 公開された海洋エネルギーポテンシャルマップ(地域詳細版)出典:みずほ情報総研、九州大学、鹿児島大学http://me.oce.kagoshima­u.ac.jp/me/index.htmlの海洋エネルギーポテンシャルマップより。潮流の流速[m/s]平均値(五島列島、2014年、海底上10m)の条件で作成33°10'N33°0'N32°50'N32°40'N128°40'E128°50'E129°0'E129°10'Em/s0 2.551015km1.0以上0.9 ︲ 1.00.8 ︲ 0.90.7 ︲ 0.80.6 ︲ 0.70.5 ︲ 0.60.4 ︲ 0.50.3 ︲ 0.4

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