NEDO40年史 イノベーションで未来をつくる
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40th106 NEDO 40年史 最近10年の主なプロジェクト >> エネルギー❖ 戦略的次世代バイオマスエネルギー利用技術開発事業 [ 2010〜2016年度 ] バイオマスエネルギーの中期的な導入普及を目的として、要素技術や周辺技術の強化を図る「実用化技術開発」と、2030年頃までのバイオマス燃料製造技術の確立を目指した「次世代技術開発」を行いました。前者は、メタン発酵やガス化、固形燃料化、混焼などの導入コスト削減を目指した12件の技術開発を行いました。後者は、セルロース系エタノールの発酵技術と比較して理論的に高いエネルギー転換効率が得られるBTL(Biomass to Liquid)や、微細藻類を培養して燃料を作る次世代バイオ燃料技術など、28件の技術開発を行いました。❖ バイオマスエネルギーの地域自立システム化実証事業[ 2014〜2020年度 ] バイオマスエネルギーの利用拡大を推進するため、地域のバイオマス資源を地域のエネルギーとして持続的に活用できる地域自立システムの構築を行っています。熱利用などを有効に図り効率よく運用するとともに、FIT制度や補助金などに頼らないことも念頭に置いた「バイオマスエネルギー地域自立システムの導入要件・技術指針」を策定し、これに基づいた地域自立システムの実証を実施しています。原料調達、エネルギー変換技術、エネルギー利用、システム全体の4項目について、技術面や経済性、地域社会への影響などの観点からこれまでに35件のFSを実施し、この中から事業性があると評価できた7件の実証事業と1件の技術開発を実施しています。 最近10年の主なプロジェクト >> 燃料❖ セルロース系エタノール生産システム総合開発実証事業[ 2014〜2019年度 ] 海外のエタノール価格と競合できる生産コストで、数万~20万kL/年のエタノール生産を実現することを目標としました。木質系バイオマス、廃パルプ、廃菌床などのセルロース系バイオマス原料からエタノールの製造に至る一貫生産システ図22◉ 「バイオマスエネルギーの地域自立システム化実証事業」の概要図23◉ バイオマスエネルギー地域自立システムの導入要件・技術指針https://www.nedo.go.jp/library/biomass_shishin.htmlバイオマスエネルギーが地域で自立・機能するための4つの工夫●❶原料調達●❷エネルギー変換●❸エネルギー利用●❹全体システム (地域との連携)変換調達利用バイオマスエネルギーシステム地域システム社会システム環境社会経済地域と共生するバイオマスエネルギー

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