NEDO40年史 イノベーションで未来をつくる
109/288

Chapter 2  エネルギーシステム分野再生可能エネルギー技術 NEDO 40年史 107ムとして、酵素回収による並行複発酵プロセス、水蒸気爆砕法と糖化発酵法によるプロセスの開発を行い、化石エネルギー収支2.0以上、GHG削減効果50%を達成しました。❖ バイオジェット燃料生産技術開発事業 [ 2017〜2024年度 ] 将来的に拡大が予想される航空需要を背景に、国際民間航空機関(ICAO)は長期的な低炭素化目標を策定し、その達成にはバイオジェット燃料の導入が不可欠としています。NEDOはバイオジェット燃料製造技術を2030年頃までに実用化するため、ガス化・FT合成技術注4)や微細藻類培養技術、アルコールからジェット燃料を製造するAlcohol to JET技術などによるバイオジェット燃料製造技術開発を進めています。国際的な純バイオジェット燃料規格ASTM D7566 に適合する燃料製造のプロセスを確立するとともに、原料調達や製品供給を含めたサプライチェーンの構築も視野に入れた実証を経て、社会実装を図っていきます。現状と課題地域との共生、そして空へ 2030年度のエネルギー需要構造の見通し(エネルギーミックス)によれば、バイオマス発電は総発電電力量1兆650億kWhのうち、3.7~4.6%(394億~490億図24◉ 「セルロース系エタノール生産システム総合開発実証事業」の概要図25◉ 実証を通じたサプライチェーンモデルの構築注4)バイオマス由来の合成ガス(一酸化炭素と水素の混合ガス)から軽油などの石油代替燃料、アルコール、オレフィンといった基礎化学品を合成する触媒反応のこと。この場合は、バイオジェット燃料を合成

元のページ  ../index.html#109

このブックを見る