40th124 NEDO 40年史 など)、熱を使いやすい形態に変換して利用(Recycle:熱電変換、排熱発電など)するための技術のことです。本プロジェクトでは、熱の3R技術の開発とこれらを横断的に扱う熱マネージメント技術、さらに熱の評価・計測などの基盤技術を開発しています。本プロジェクトは、得られる成果の実用化・普及を通じて、2030年に原油換算で600万kL/年以上の省エネルギー効果と1,700万t-CO2/年以上のCO2排出削減効果を目指しています。現状と課題未利用熱の排出実態と、その活用のために 環境中に排出される膨大な未利用熱の3Rと熱マネージメントを進めることは、「エネルギー基本計画」で示される「徹底した省エネルギー」を実現する鍵であり、結果的に事業者の経済的なメリットに直結します。一方、産業分野の場合、未利用熱の温度や熱量が様々で定型化しにくいことから、事業所ごとに個別の検討が必要となります。これが、産業分野における未利用熱の3Rと熱マネージメントの推進にとって大きな障害になっており、まずは未利用熱の実態を明らかにすることが必要です。 そこで、未利用熱の実態を把握しその活用を推進する際の基礎情報とするため、「未利用熱エネルギーの革新的活用技術研究開発」の中で、産業分野での排熱実態調査を実施しました。本調査の結果、熱利用量の多い15業種について業種別、温度帯別、設備別の未利用熱の排出・活用に関する実態が整理され、200℃未満の未利用熱量(排ガス熱量)が排ガス熱量合計の76%を占めていることなどが明らかになりました。また、2000年度の排ガス熱量と比較すると14%低減しており、2015年までの15年間に1割の省エネルギー化が達成されていることが推測され図22◉ 「未利用熱エネルギーの革新的活用技術研究開発」の実施体制
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