NEDO40年史 イノベーションで未来をつくる
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40th128 NEDO 40年史 ❖ 次世代技術の早期実用化に向けた信頼性向上技術開発 [ 2016年度~ ] 石炭火力発電のさらなる効率向上を目指した先進超々臨界圧火力発電(A- USC:Advanced-Ultra Super Critical)の技術開発を実施しています。2016年度にはA-USCシステムの要素技術開発が完了し、2017年度からは開発した材料のさらなる信頼性向上に取り組むなど、A-USCの早期実用化に向けて進めています。❖ 高効率ガスタービン技術実証事業/1,700℃級ガスタービン [ 2016年度~ ] LNG火力発電の高効率化に向けた研究開発として、1,700℃級ガスタービンの実用化に必要な先端要素技術の開発を実施しており、実機開発と製造・試運転に向けて取り組んでいます。 最近10年の主なプロジェクト >> さらなるCO2排出量削減に向けて❖ 革新的CO2回収型石炭ガス化技術開発事業 [ 2010〜2014年度 ] 火力発電の高効率化技術に加え、排出されるCO2を分離・回収する技術開発を実施しています。具体的には、EAGLEパイロット試験設備において、化学吸収法と物理吸収法の二方式について取り組み、化学吸収法では約30%のエネルギー削減を達成するとともに、物理吸収法では化学吸収法と比較して相対比10%の改善が可能であることを明らかにしました。❖ 先進的二酸化炭素固体吸収材実用化研究開発 [ 2018~2019年度 ]❖ 先進的二酸化炭素固体吸収材の石炭燃焼排ガス適用性研究 [ 2020年度~ ]❖ 二酸化炭素分離膜モジュール実用化研究開発 [ 2018年度〜 ] 革新的な省エネルギー型CO2分離・回収技術として、2018年度から固体吸収法と膜分離法の研究開発を行っています。燃焼後にCO2分離・回収を行うための固体吸収法は、固体吸収材の大量合成手法の開発と、移動層システムによるベンチスケール試験を実施し、2020年度から石炭火力発電所におけるスケールアップ試験に取り組んでいます。燃焼前にCO2分離・回収を行うための膜分離法については、図4◉ A-USC実缶試験装置出典:高効率発電システム研究所図5◉ 既に実用化されている1,500℃級ガスタービンのローター出典:三菱重工業

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