NEDO40年史 イノベーションで未来をつくる
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40th164 NEDO 40年史 最近10年の主なプロジェクトIoT❖ IoTを活用した新産業モデル創出基盤整備事業 [ 2017〜2018年度 ] データ連携体制の整備や業界内・業界間で協調すべきデータ収集基盤の構築に向けて、データ連携の基盤となる標準仕様の策定・公開や、セキュリティー対策・ルールの見直しなどの取り組みを実施しました。設備老朽化・人材不足といった日本が抱える社会課題の解決が不可欠な分野や、企業・業界を越えたデータ連携の可能性・潜在性を有している分野、稼働率の向上やサプライチェーンの最適構築などグローバルな視点で競争力強化を図る分野を対象として、取り組みを推進しました。 事例の1つが水道インフラ分野での取り組みです。メーカーごとに浄水場システムの仕様が異なり、広域運用が困難との課題がありました。そこで本プロジェクトでは、システムの標準仕様などを創出しました。この成果は厚生労働省から各自治体へ通達され、情報連携システムの構築などの社会実装につながっています。図3◉ 水道インフラ分野におけるシステム標準仕様の必要性【現状】広域向けアプリケーション現場機器1:NA社仕様の世界施設統廃合アプリケーションA社製B社仕様の世界需要予測アプリケーションB社製アプリケーションと現場機器が密結合─変更に弱い社会─C社仕様の世界運転監視アプリケーションC社製事業体①浄水施設A社製PLC制御機器センサー事業体①浄水施設B社製PLC制御機器センサー事業体①浄水施設C社製PLC制御機器センサーA社物理接続仕様【CPS/IoTが目指す社会】広域向けアプリケーション現場機器1:M施設統廃合アプリケーションA社製標準仕様の世界需要予測アプリケーションB社製アプリケーションと現場機器が疎結合─変更に強い社会─データ流通のルール運転監視アプリケーションC社製事業体①浄水施設A社製PLC制御機器センサー事業体①浄水施設B社製PLC制御機器センサー事業体②浄水施設外部サービスC社製PLC制御機器センサーシステム・天候情報サイト・カレンダ情報サイト等PLC:Programmable Logic Controller(制御装置、シーケンサー)出典:IHS Technology、総務省 令和元年版情報通信白書図2◉ 世界のIoTデバイス数の推移と予測0100200300400500(億台)■ 軍事・宇宙・航空■ 自動車■ 医療■ 産業用途■ コンピューター■ コンシューマー■ 通信201493.633.8170.7205.1241274.9予測値307.1348.7394447.919.318.2113.138.921.124.92015201620172018201920202021(年)132.245.32232.7147.35222.242.4165.940.722.460.817251.522.381.4177.961.522.3107.3183.966.222.3146.4

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