NEDO40年史 イノベーションで未来をつくる
168/288

40th166 NEDO 40年史 コンピューティング❖ AIチップ開発加速のためのイノベーション推進事業 [ 2018〜2022年度 ] IoT社会の到来により急増した情報の高度な利活用を促進するには、ネットワークの末端(エッジ)で中心的な情報処理を行うことが不可欠です。ただし、エッジにおいて限られた資源を用いて効率的に処理を行うAIチップを開発するためには、高度なスキルや高額な設計ツールが必要です。特に中小・ベンチャー企業にとっては、革新的なアイディアがあるにもかかわらず、新規参入などにあたりそれらが高いハードルになっています。 本プロジェクトでは下記の二つのテーマを進め、中小・ベンチャー企業などが持つアイディアを実用化するための設計開発を支援する事業を行っています。①AIチップに関するアイディアの実用化に向けた開発(助成)②AIチップ開発を加速する共通基盤技術の開発(委託)❖ 高効率・高速処理を可能とするAIチップ・次世代コンピューティングの技術開発 [ 2016〜2027年度 ] すべてのモノがインターネットにつながるIoT社会の到来とともに、様々な社会的課題が挙げられるようになりました。例えば、クラウドコンピューティングが社会インフラとして普及する中で、情報爆発時代のサーバー消費電力の増大にどう対応するのか。研究現場では「ムーアの法則」の限界、つまり既存技術の延長によるハードウエアの飛躍的性能向上が見込めない状況で、いかに情報産業の発展を継続させるのか。これらの課題に対して、ハードウエアのみならずソフトウ図8◉ AIチップアイディア実用化のイメージビジネス化AIチッププロトタイプ完成AIチップに関するアイディア設計ツール検証装置知見・ノウハウ基盤技術試作アイディアを形に国内ベンチャー・中小を含む民間企業等 AIチップ設計拠点図9◉ 事業説明図① AIチップに関するアイディアの実用化に向けた開発 (助成)民間企業等(AIチップ開発)・民間企業等が持つアイディアを実用化するため、本事業により整備する開発環境などを活用して、AIチップ開発を実施② AIチップ開発を加速する共通基盤技術の開発 (委託)大学・研究機関など(拠点構築)・高度なAIチップ開発のための基盤技術の開発・AIチップ開発に必要な開発環境(設計ツールなど)を整備・AIチップ開発に取り組む民間企業などに対して、開発環境、基盤技術、専門的な知見・ノウハウ等を提供・AIチップ開発を担う人材の育成設計検証ツール知見・ノウハウなど 提供拠点利用による課題や改善点・要望などのフィードバック

元のページ  ../index.html#168

このブックを見る